遮熱塗装の効果とは。メリット・デメリットとあわせて解説

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遮熱塗装の効果とは。メリット・デメリットとあわせて解説

塗装にはさまざまな特徴を持った塗料が複数存在します。その中でも熱を遮る効果のある、遮熱塗装についてご存じでしょうか。

今回は、遮熱塗料の効果やメリット、デメリットなどを解説していきます。

遮熱塗料の効果

まずは遮熱塗料の効果について紹介します。

室温の上昇を抑えることができる

遮熱塗料の効果でもっとも大きいのは、室内の温度上昇を抑えられることです。屋根や外壁が太陽光にさらされれば、表面温度が上昇します。その熱が室内に侵入することで、室内の温度が上昇します。

屋根や外壁に遮熱塗装をすることにより、太陽光を反射させ、室内への熱の侵入を抑制します。これにより、夏場でも快適に過ごせるようにしています。

屋根に遮熱塗装を施した場合、最大で約15~20度ほど表面温度を低下させるといわれています。

特に紫外線が多く降り注ぐ海沿いや、夏の暑さが厳しい南の地域や盆地などには効果が期待できます。

省エネ効果をもたらす

室温を押さえられれば、当然、エアコンの使用を抑えることができます。

環境省によると、夏の冷房時、設定温度を1度高くするだけでエアコンの消費電力の約13%を削減できるそうです。屋根の表面温度が下がることで、室温には約2~3度の低減効果が期待できます。遮熱塗料が間接的に、電気代節約に貢献すると考えられます。

遮熱と断熱の違いは?

遮熱と断熱のふたつは混同しやすく、誤った理解をしている方が少なくありません。

一番の違いは、冬の寒さを遮ってくれるかどうかです。断熱は熱を伝わりにくくするため、冬の寒さにも効果があります。遮熱は光を反射するため、寒さは遮ることができません。また、断熱は室内の熱を逃がしにくくする効果もありますが、遮熱にその効果はありません。

つまり、断熱には冬の暖房効率を上げる効果があり、冬の省エネ効果にもつながります。

しかし、断熱塗料は遮熱塗料に比べて約1.2~1.5倍のコストがかかるというデメリットもあります。

よって遮熱塗料を効果的に活用するための立地条件としては、夏の日射しが多い南の地域や沿岸部がおすすめです。逆に冬の寒さが厳しい地域には向いていませんので、遮熱塗料を選定する際には十分注意しましょう。

遮熱塗装のメリット

遮熱塗装のメリットを紹介します。

  • 夏場でも快適に過ごせる
  • 耐用年数が長い
  • 外壁材の劣化を防げる
  • 補助金が貰えることも

などがあります。

夏場でも快適に過ごせる

前述のとおり太陽光を反射し室内の温度上昇を抑えるため、夏場でも快適に過ごすことができます。建物の形状や立地、使用環境、用途、断熱性により異なりますが、遮熱塗装をすると、実感として涼しいことが分かるのではないでしょうか。

耐用年数が長い

遮熱塗装の耐用年数は約10~20年です。一般的に使われるシリコン塗料の耐用年数が約10~15年なので、約1.5倍長持ちします。その分メンテナンス周期が長くなりますので、ランニングコストを抑えられるでしょう。

外壁材の劣化を防げる

遮熱塗装は太陽光を反射させるため、内部へ侵入する熱を低減できます。そのため、外壁材のダメージを軽減させることができます。

外壁材のダメージを軽減できるということは、外壁材の張り替え周期が長くなり、塗料以外についてもランニングコストが抑えられるでしょう。

補助金がもらえることも

自治体によっては、補助金を給付している場合があります。これは遮熱塗装によって省エネ効果が得られるためです。

約10~30万円の補助金が給付される可能性がありますが、すべての自治体で給付されるわけではありません。お住まいの自治体の補助金制度を調べてみてはいかがでしょうか。

遮熱塗装のデメリット

遮熱塗装のデメリットを紹介します。

  • 初期費用が高い
  • 劣化すると遮熱効果が落ちる
  • 断熱効果はない
  • 事業者選びが難しい

などがあります。

初期費用が高い

一般的に使われるシリコン塗装が約2,500~3,000円/㎡なのに対して、遮熱塗装は約4,000~4,500円/㎡の初期費用がかかります。

耐用年数を考慮することで、メンテナンス費用などのランニングコストを把握できます。初期費用とランニングコストを勘案して、安く済むほうを選択するのもよいでしょう。

劣化すると遮熱効果が落ちる

どの塗料にもいえることですか、当然、経年劣化により塗膜が剥がれたりすると性能が落ちます。遮熱塗料の場合は、遮熱効果が落ちるということです。遮熱塗装の耐用年数は約10~15年ですので、高い遮熱効果を維持するためには、定期的なメンテナンス(塗り替え)が必要です。

断熱効果はない

前述のように、遮熱塗装に断熱効果はありません。そのため冬場の暖房効率を上げることができません。室内の熱が外へ逃げることを防げないため、寒さの厳しい地域には不向きということです。

ただし、断熱性能は必ずしも塗料でもたせるべきものではありません。寒い地域の建物は、屋根や外壁にしっかりとした断熱材が用いられていることが多いので、あまり気にしなくてもよいかもしれません。

事業者選びが難しい

遮熱塗装は非常に扱いにくく、事業者によって品質が変わってきます。そのため、事業者選びが重要かつ困難です。

慣れていない事業者で施工するとムラが出たり、膜厚が薄くなったりして、遮熱塗装が本来持っている効果を発揮できないことがあります。

では何を基準に事業者を選べばよいのでしょうか。

ひとつは、見積を取得する前に必ず現地を確認してもらうことです。現地を確認しなくてもよいという事業者は見積りと実際の費用に乖離が生じる可能性が高いです。また、現地確認の際に気になることは質問し、信頼できる事業者かどうかを判断しましょう。

もうひとつは、事業者の施工実績を確認することです。見積を依頼する前に、まずは事業者の施工実績を確認しましょう。事業者のホームページには「施工実績」が載っていることが多いので、「〇〇遮熱工事」のような実績があるか確認しましょう。このような記載がない場合は、塗装技能士などの有資格者が何名いるかなども目安にしてはいかがでしょうか。

塗装工事は決して安い買い物ではありません。必ず複数社から見積を取得し、見積金額を比較しましょう。安かろう悪かろうでは意味がありませんので、見積取得時には事業者の話をしっかり聞き、信頼できる事業者を選定しましょう。

ただ、1社ずつ問い合わせて信頼できるかどうか確認していくのは骨が折れます。そこで役立つのが、外壁塗装の比較サイトです。手間なく複数の会社に見積もり依頼や相談ができるので、ぜひ活用してみてください。

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