水切りの塗装は必要?水切りの役割と塗装の方法について解説

水切り塗装の様子

外壁塗装の見積もりにある『水切り』の項目を見て、「これは何のことだろう?」と疑問を抱いたことがある方もいるのではないでしょうか。

水切りは、建物にとって非常に重要な部分であるにも関わらず、ほとんどの方がその存在を知らなかったり、必要性を分かっていなかったりします。

この記事では、水切りの役割や特徴、塗装の必要性、塗装時の注意点など詳しく解説していきます。水切りの塗装を怠ると意外な悪影響を及ぼすこともあるので、きちんと理解し、事業者に相談できる準備をしておきましょう。

水切り塗装・補修・コーティングとは

まずは、水切りについて、基礎的なところを解説します。

水切りとは

水切りとは、外壁と土台基礎の間に取り付けられている金物のことをいいます。あまり目立つ部分ではないので、その存在を知らない方も多いでしょう。

水切りの役割は大きく分けて以下の2つです。

  • 基礎に雨水が直接当たることを防ぐ
  • 床下への漏水を防ぐ

基礎に雨水が直接当たったり床下へ漏水したりすると、床下に湿気がこもります。床下の湿気はシロアリの被害に遭うリスクを高めますので、木造住宅なら特に注意が必要です。水切りはこのようなトラブルを防止する重要な役割を担っています。

ちなみに、外壁と土台基礎の間をシーリングで埋めるのは、あまりおすすめできません。

外壁によく使われている窯業系サイディングという材料は湿気が天敵です。そのため、裏面に通気層を作り、常に空気が流れている状態にする必要があります。しかし、外壁と土台基礎の間をシーリングで塞いでしまうと空気の流れが遮断されてしまい、換気が不十分になります。換気が不十分だと、外壁の裏面が乾燥せず湿気を吸水し、外壁材が変形するおそれもあります。

水切りの補修が必要な状態とは

水切りにサビが発生している場合や、傷や凹みがある場合は、早めに補修しておきましょう。水切りの素材には、板金や塩ビ鋼板といった金属が使われており、どちらも非常に薄い材料です。素材が薄いため、サビや傷などを放置しているとすぐに穴が空いてしまいます。

水切りにこれらの症状が出ていたら、補修すべき状態です。

水切り塗装の単価はどれくらい?

水切り塗装の単価相場は、1mあたり約300〜500円です。

一般的な2階建て延べ30坪の住宅であれば、水切りの長さは約30mなので、9,000〜1万5,000円はかかるでしょう。

ただし、外壁塗装とは別で水切りだけ塗装をする場合は、経費や人件費などが加わるため、相場よりも割高になってしまいます。少しでも費用を抑えたいという方は、外壁塗装のタイミングで水切りの塗装も一緒にしてしまいましょう。

水切りの塗装は本当に必要?

水切りは小さい部材であるため、「そんなところにお金をかけるのはもったいない」と思う方もいるかもしれませんが、実際はどうなのでしょうか。

ここからは、水切りの塗装が必要か否かについて解説していきます。

水切りの塗装が必要な理由

結論からいうと水切りに塗装は必要です。

先述しましたが、水切りには、主に板金や塩ビ鋼板といった非常に薄い材料が使われており、サビを放置しておくと穴あきなどの原因になります。本来はどちらも錆びにくい材料ですが、傷や凹み部分は特にサビが進行しやすいです。

水切りは、取り付けられている高さが下から50cm程度ということもあり、自転車をぶつけたり子供がボールをぶつけたりすることもあるでしょう。そのため傷や凹みが付きやすいので、こまめにチェックする必要があります。

アルミの水切りは塗装すべき?

板金や塩ビ鋼板と同様に、水切りの材料としてよく使われるのがアルミです。水切りがアルミの場合は、塗装が不要です。

板金や塩ビ鋼板は、スチール(鉄)にメッキ処理や樹脂などで錆びにくいコーティングをしていますが、傷や凹みでコーティングが取れるとサビが発生しやすくなります。それはそもそもスチールという材料が錆びやすい材料であり、コーティングによって錆びにくくしているからです。

一方、アルミはスチールと違い、素材自体が錆びにくいため、多少の傷や凹みがあってもそこからサビが発生することはありません。それどころか、アルミを塗装をしてしまうと、塗料が密着せず、塗膜の剥離といったトラブルにつながる場合もあるので注意しましょう。

水切りの塗装をしないとどうなる?

水切りの塗装をしないで放置しておくとどうなるのでしょうか。

板金や塩ビ鋼板の場合、塗装せずに放置しておくと傷や凹みからサビが発生し、穴あきにつながることは先ほど説明しました。穴あきがあると本体の水切りとしての機能を果たせなくなり、床下にどんどん雨水が漏水していきます。すると床下に湿気がこもり、木造なら柱が朽ちるなどの悪影響を及ぼします。

また、床下に湿気がこもるとシロアリの被害に遭うリスクが高まりますので、絶対に避ける必要があります。

水切りは小さな部材ですが、建物にとって非常に重要な役割を果たしていることを理解しておきましょう。

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水切りの塗装で注意するべきポイント

ここからは、実際に水切りの塗装をするうえで注意するべきポイントについて解説していきます。塗装といっても、とりあえず塗っておけばよいというわけではありません。水切りの塗装ならではのポイントを抑えて、失敗しないようにしましょう。

素材によって使用できる塗料が異なる

水切りの塗装は、素材によって使用できる塗料が異なります

板金の場合

板金なら下塗りにエポキシ樹脂系のサビ止め塗料を施し、上塗には耐候性塗料を使用しましょう。耐候性塗料では主に以下の4つが使用されています

  • アクリル系
  • ウレタン系
  • シリコン系
  • フッ素系

この中では、アクリル系が最も安価で耐用年数が短く、フッ素系が最も高価で耐用年数が長いです。水切り塗装の塗料は外壁塗装の耐用年数と合ったものを選びましょう。

また、下塗りに使用するエポキシ樹脂系のサビ止め塗料の役割は、サビの発生を防ぐだけではありません。水切りの材料である板金と上塗り材の密着性を高める接着剤としての役割もありますので、覚えておきましょう。

塩ビ鋼板の場合

塩ビ鋼板は一見、板金とよく似ておりプロでも間違えることがあります。塩ビ鋼板の水切りにもかかわらず、誤ってエポキシ樹脂系の塗料を下塗りに使用すると、塗料が密着せず、剥がれにつながるおそれがあります。

塩ビ鋼板の下塗りには専用のプライマー(素材と上塗材を密着させる接着材)を使用しましょう。

目視で、水切りの素材が判断できない場合は、設計図を見れば分かりますので、設計図はきちんと保管しておきましょう。

水切りを塗装するときの色の決め方

塗料の種類が決まったらいよいよ色を決めていきましょう。水切りは小さい部材ですが、意外と水切りの色で建物の印象が変わりますので、入念に検討しましょう。

水切りの色選びに迷ったら、サッシの色や屋根の色に合わせるとよいでしょう。サッシの材料の多くはアルミ製のため、サッシ自体を塗り替えることはできませんが、屋根は外壁塗装の際に塗り替えることが可能です。

屋根と水切りをブラックなどのアクセントカラーでまとめるとスタイリッシュな雰囲気を出せます。

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