塗装業者の訪問営業で成果が変わる!契約に繋がる営業資料の作り方と活用術

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塗装業者の訪問営業で成果が変わる!契約に繋がる営業資料の作り方と活用術

塗装業者の皆様、訪問営業で契約を勝ち取るための営業資料、しっかり準備できていますか?どんなに腕の良い職人さんでも、お客様にその技術を伝える「営業資料」がなければ、なかなか契約には繋がりません。今回は、訪問営業で成果を上げるための資料作成術と活用方法を解説します。

なぜ訪問営業に「質の高い営業資料」が不可欠なの?

訪問営業の時間は限られています。その短い時間で、お客様に自社の強みや提供できる価値を的確に伝えるためには、質の高い営業資料が不可欠です。資料はお客様が抱えるであろう塗装に関する様々な疑問や不安に対し、事前に答える役割を果たします。これにより、お客様は安心感を抱き、あなたへの信頼へと繋がります。

資料があなたの代わりに自社の強みを雄弁に語る

口頭での説明には時間や集中力の限界があり、特に塗装の専門的な技術力、これまでの豊富な実績、そして会社が大切にしている理念やお客様への誠実な想いといった部分は、一度話しただけではその全てを伝えることは難しく、お客様の記憶にも定着しにくいものです。ここで、質の高い営業資料が重要な役割を果たします。視覚的にわかりやすい写真や図解、論理的に整理された文章で構成された資料は、言葉だけでは伝えきれないこれらの情報を、お客様に深く、かつ正確に理解していただく大きな助けとなります。お客様は資料をいつでも手元で確認できるため、後から内容を見返したり、ご家族と一緒に検討したりする際の重要なツールとなります。これにより、営業担当者が不在の場面でも、資料が会社の魅力や信頼性を伝える「代弁者」として機能するのです。さらに、標準化された質の高い営業資料を用いることは、複数の担当者がお客様に対応する場合においても、提供する情報やメッセージに一貫性を持たせることができます。

お客様の不安を解消し、信頼関係を築くための第一歩

外壁塗装は、多くのお客様にとって専門性が高く、決して安価な買い物ではありません。そのため、「どれくらいの費用がかかるのだろうか」「手抜き工事をされるのではないか」「本当にこの会社に任せて大丈夫なのだろうか」といった、費用、工事の品質、そして業者そのものに対する様々な不安や疑問を抱えているのが実情です。特に、事前に接点がない訪問営業の場合、お客様は少なからず警戒心を抱くこともあります。
そこで、質の高い営業資料が大きな役割を果たします。会社の概要、明確な料金体系、過去の豊富な施工事例などを具体的に示した資料は、お客様が抱えるこうした不安に対して、事前に客観的な情報を提供し、安心感を与えることにつながります。営業資料を通じて、企業の透明性や担当者の専門性を誠実に伝えることは、お客様の疑問や懸念を解消し、最初の段階で信頼関係を築くための重要な一歩となります。

悪質な業者と誤解されないための「誠実さの証明」

残念ながら、塗装業界には一部に悪質な業者が存在します。お客様の知識不足や不安につけこみ、高額契約や手抜き工事といったトラブルも報告されています。国民生活センターにも毎年多くの相談が寄せられており、特に突然の訪問営業に対しては、お客様が強い警戒心を抱いているのが実情です。
このような状況において、自社が悪質な業者とは全く異なり、誠実かつ信頼できる事業者であることを明確に示す必要があります。その証明となるのが、質の高い営業資料です。資料には、あいまいさを排除し、会社の正式名称や所在地、代表者の情報、明確な料金体系、そして具体的な施工実績などを詳細に記載することが重要です。これにより、お客様に対して事業の透明性を示すことができ、不安を和らげる効果が期待できます。

【これだけは必須】訪問営業で持参すべき基本の営業資料7点セット

塗装工事の訪問営業では、お客様との限られた時間を有効に使い、信頼関係を築きながら商談をスムーズに進めるために、事前に準備された営業資料が非常に重要です。口頭の説明だけでは伝えきれない情報や、お客様が抱くであろう様々な疑問、不安に対して、資料は客観的かつ分かりやすい情報を提供します。

会社案内・パンフレット:会社の概要と想いを伝える

訪問営業において、会社案内やパンフレットは、お客様に会社の全体像を知っていただくための基本資料です。そこには、会社の設立年月日、所在地、連絡先、そして事業内容といった基本情報を正確に記載することが、お客様からの信頼を得る上での最初の土台となります。単に情報を羅列するだけでなく、代表者の挨拶や創業の背景、さらには会社が大切にしている理念やお客様への誠実な想いを加えることで、お客様は単なる企業情報としてではなく、「どのような人たちが、どのような考えで事業を行っているのか」といった人となりやストーリーを感じ取り、親近感を抱きやすくなるでしょう。

名刺・自己紹介シート:担当者である「あなた」を知ってもらう

訪問営業において、お客様との最初の接点となるのが名刺です。名刺には、会社の正式名称、部署名、担当者の氏名、正確な連絡先(電話番号やメールアドレス)、そして会社のロゴマークといった基本的な情報を漏れなく記載することが必須です。これらの情報は、お客様が後から連絡を取る際に必要となるだけでなく、会社の信頼性を示す上でも欠かせません。
さらに、担当者である「あなた自身」を知ってもらうための自己紹介シートの準備もおすすめです。自己紹介シートには、顔写真のほか、担当者の簡単な経歴や保有資格、またお客様に親近感を持っていただくための趣味や特技、さらには仕事に対する熱意やお客様への想いなどを記載すると効果的です。

工事例集:実績を写真やデータで見せて技術力をアピール

お客様にとって、実際にどのような仕上がりになるのかは最も気になる点の一つです。そこで、施工事例集は、自社の技術力と実績を視覚的に伝える強力なツールとなります。重要なのは、施工前と施工後の写真を豊富に掲載し、建物の変化を分かりやすく見せることです。特に、雨樋や破風、窓枠といった細部の仕上がりが確認できる写真を含めることで、丁寧な仕事ぶりをアピールできます。
各事例には、写真だけでなく、施工場所や築年数、建物の種類、使用した塗料の種類やメーカー、工事期間、そしておおよその費用などを具体的に記載しましょう。これにより、お客様は自身の状況に近い事例を探しやすくなり、工事の規模感や費用感を具体的にイメージできます。さらに、特殊な下地処理やデザイン性の高い塗装など、自社ならではの技術が活かされた事例をピックアップし、その技術的なポイントを解説することも効果的です。可能であれば、お客様の許可を得た上で、施工後のアンケートや喜びの声を一部抜粋して掲載すると、信頼性が一層高まります。

料金プラン・見積書サンプル:価格の透明性で安心感を

お客様にとって、外壁塗装は決して小さくない金額の投資です。そのため、費用に対する不安を解消し、納得感を得ていただくことは、契約に繋げる上で非常に重要です。料金プランの資料では、「松竹梅」のようなグレード分けや、使用する塗料の種類に応じた複数のプランを提示し、それぞれのプランに含まれる具体的なサービス内容、使用する塗料の種類やメーカー名、そしておおよその費用感を明確に記載しましょう。
さらに、見積書サンプルを提示することで、費用の内訳に対する透明性を示すことができます。足場設置、高圧洗浄、下地処理、各部位の塗装面積、使用塗料名など、工事項目ごとに単価、数量、小計を詳細に記載し、不明瞭な「一式」表記は避けるようにしましょう。

お客様の声・アンケート結果:第三者からの客観的な評価を提示

提供するサービスや品質について、実際に利用されたお客様からの率直な声や評価ほど、訪問営業の場で説得力を持つものはありません。施工事例集が技術力を示す資料であるとすれば、お客様の声やアンケート結果は、サービス全体に対する満足度や、信頼感を伝える重要な資料となります。
お客様からいただいた手書きのメッセージや具体的なエピソードの掲載は、資料に温かみとリアリティを与え、共感を呼びやすくなります。「担当者の説明が丁寧だった」「職人さんの仕事ぶりが真面目だった」「仕上がりに大変満足している」といった、ポジティブな評価を具体的に紹介しましょう。

工事工程表のサンプル:工事の全体像を分かりやすく解説

工事工程表のサンプルは、お客様に実際の塗装工事の流れを具体的に把握していただき、安心感を持っていただくための重要な資料です。この資料では、足場設置から始まり、高圧洗浄、下塗り、中塗り、上塗り、そして検査や引き渡しに至るまでの主要な工程を時系列で分かりやすく明記します。それぞれの作業内容と、おおよその所要日数の目安を記載することで、お客様は工事の全体像と進行スケジュールを具体的にイメージできるようになります。

工程名

作業内容の目安

所要日数の目安

足場設置

安全確保のための足場の組み立て

1日

高圧洗浄

壁面の汚れやカビの洗浄

1~2日

下塗り

塗料の密着性を高める下地処理

1日

中塗り・上塗り

仕上げ塗料を重ね塗り(計2回)

2~3日

検査・引き渡し

最終確認とお引き渡し

1日

 

保証制度・アフターフォローの説明資料:契約後の安心を約束

外壁塗装工事は、完了してから数年経ってから不具合が出ることもあります。そのため、お客様は工事後の保証や継続的なサポートに対して少なからず不安を抱いています。この不安を解消し、長期的な信頼関係を築くためには、保証制度とアフターフォローに関する資料が非常に重要です。資料には、保証の対象となる具体的な内容(例えば塗膜の剥がれや著しい変色など)、保証期間(例えば5年や10年など)、保証が適用される条件や免責事項を分かりやすく明記しましょう。中小塗装業者や地域密着型の優良店では5年保証を標準としていることが多く、明確に示すことで安心感につながります。
また、アフターフォローについても具体的に説明します。定期点検の頻度(例えば2年ごとの無料点検など)や点検項目、万が一不具合が発生した場合の連絡先や対応フローを明示することで、工事完了後も継続的なサポートがあることを伝えられます。実際に発行する保証書やアフターフォローに関する規約のサンプルを見せることで、口約束ではない確かな約束があることを示せます。他社の保証と比較して、自社の保証期間が長い、無料点検の回数が多いといった強みがあれば、客観的な情報と共にアピールすることで、付加価値として差別化に繋がります。

【競合と差をつける】お客様の心を掴むための差別化資料

前章では、訪問営業に不可欠な基本的な営業資料をご紹介しました。しかし、多くの競合他社が存在する中で、お客様に「この会社は他とは違う」「ぜひ依頼したい」と感じていただくためには、一歩踏み込んだ「差別化資料」が非常に重要になります。

住宅診断報告書:専門家としての診断力を示す

訪問営業において、競合との差別化を図る有効な資料の一つとして、住宅診断報告書があります。これは、お客様の住宅の現在の状態を、私たちプロの目で客観的かつ専門的に診断した結果をまとめたものです。単なる目視にとどまらず、必要に応じて専用の機器なども活用し、外壁のひび割れ、塗膜の剥がれ、チョーキング現象、カビや藻の発生、さらには雨樋や基礎部分といった細部における劣化状況や問題点を詳細に診断いたします。

塗料の性能比較・説明資料:専門知識に基づいた最適な提案を

外壁塗装において、お客様が最も悩む点の一つは「どの塗料を選べば良いか」ということです。多種多様な塗料の中からお客様にとって最適なものをご提案するために、塗料の性能比較・説明資料は不可欠です。この資料では、シリコン、フッ素、無機塗料といった主要な種類ごとに、耐久性や価格帯の違いを分かりやすくまとめます。例えば、シリコン塗料は約65万円から、フッ素塗料は約80万円からといった価格目安や、フッ素や無機塗料が10年以上美しさを保つといった耐候性を比較表などで示すと効果的です。

さらに、各塗料が持つ機能性を具体的に説明できるよう構成します。主な機能としては、以下の点が挙げられます。

  • 遮熱性
  • 防水性
  • 防汚性(セルフクリーニング効果)
  • ひび割れに追従する弾性機能

これらの機能をお客様の住宅の現状、気候、ライフスタイルに合わせて提示し、最適な機能を持つ塗料を提案できるようにします。専門用語は平易な言葉で解説するか、図解を用いるなどの工夫が必要です。実際の塗料サンプルを提示し、色見や質感を確認してもらいながら、お客様の要望に応じた複数の選択肢と、それぞれの塗料を選んだ理由を専門家としての知見に基づき丁寧に説明することで、お客様の納得と信頼を得ることができます。

カラーシミュレーション提案書:塗装後のイメージを具体的に

外壁塗装において、お客様が最も気にされる点の一つが色選びです。「せっかく塗り替えるならイメージ通りの色にしたい、でも失敗はしたくない」という不安を多くの方が抱えています。小さな色見本や塗り板だけでは、建物全体の雰囲気や日当たりによる見え方など、実際に塗装した際のイメージを正確に掴むのは困難です。

そこで有効なのが、カラーシミュレーション提案書です。お客様の実際の住宅写真やそれに近い形状の図面を使用し、複数のカラーパターンをコンピュータ上で合成して視覚的に提示します。様々な角度から見た塗装後の姿をご確認いただくことで、お客様は具体的なイメージを掴みやすくなり、納得いくまで比較検討できます。

職人紹介プロフィール:現場で作業する職人の顔を見せる

外壁塗装工事は、お客様の大切な住まいに関わる作業です。実際に工事を行う人がどのような人物なのかは、多くのお客様にとって気になる点であり、顔の見えない業者に任せることに不安を感じる方も少なくありません。

お客様の不安を和らげる上で有効なのが、職人紹介プロフィールです。これは、実際に施工を担当する職人の情報を分かりやすく記載する資料です。具体的には、以下のような内容を掲載します。

  • 職人の顔写真
  • 氏名
  • 経験年数
  • 得意な工事

単なる経歴に加えて、職人の人となり、仕事への熱意、お客様へのメッセージなどを盛り込むことで、より親近感を持っていただけます。「どのような人が自分の家に来て作業するのだろうか」というお客様の不安を和らげ、安心感につながります。

職人の確かな技術力や、一つ一つの仕事に対する誠実な姿勢を具体的なエピソードを交えて紹介することは、会社の品質の高さをアピールすることにもつながり、お客様からの信頼獲得において非常に重要な役割を果たします。

近隣へのご挨拶状サンプル:地域への配慮をアピール

外壁塗装工事中は、どうしても騒音や塗料の匂い、工事車両の出入りなどで近隣住民の方々にご迷惑をおかけする可能性があります。こうした工事による影響について事前に丁寧にお知らせし、ご理解とご協力をお願いすることは、近隣との良好な関係を維持するために非常に重要です。お客様(施主様)にとっても、ご近所との関係が悪化することは大きな不安要因となります。

そこで訪問営業時には、工事に際して近隣住民の皆様にお渡しする「ご挨拶状のサンプル」を提示することをおすすめします。この挨拶状を通じて、工事期間や作業時間帯、工事内容、そして万が一の場合の連絡先などを具体的に記載し、地域への配慮をしっかり行っていることをお伝えできます。着工の1週間から10日前に、担当者が直接ご挨拶に伺い、この挨拶状と共に粗品をお渡しするなど、きめ細やかな対応を示すことで、お客様はもちろん、近隣の方々からも信頼を得やすくなります。このような配慮は、施主様が安心して工事を進められることにつながり、結果としてお客様満足度を高める大きなポイントとなります。

資料の効果を最大化する!訪問先でのスマートな活用術

営業資料は、作成して訪問先に持参するだけでは、その効果を十分に発揮できません。お客様の心を動かし、成約へとつなげるためには、資料を最大限に活かすための「活用術」が不可欠です。ここでは、お客様との対話の中で資料の効果を最大化するための具体的なテクニックをご紹介します。

まず重要なのは、お客様との会話の流れや、お客様が何に興味を示しているかを見極め、最適なタイミングで、最も響く資料を提示することです。お客様の状況や抱える課題、関心の対象に合わせて、提示する資料の順番を工夫したり、特に注目してほしいポイントを指差しや下線を引くなどして強調することで、よりお客様個人に響く情報提供が可能になります。

話の流れに合わせて最適なタイミングで資料を提示する

せっかく質の高い営業資料を用意しても、提示するタイミングを間違えると、お客様には響きません。訪問営業の冒頭からいきなり分厚い資料を見せつけると、お客様は構えてしまうかもしれません。まずはアイスブレイクや丁寧なヒアリングに時間をかけ、お客様が抱える不安や要望をじっくりと引き出すことから始めましょう。

お客様の課題やニーズが明確になったら、その解決策やメリットを示す資料を提示するのに最適なタイミングです。例えば、「他社で納得いく仕上がりにならなかった」というお客様には施工事例集を、「どの塗料が良いか分からない」というお客様には塗料の性能比較資料を見せることで、話の説得力が増し、具体的な検討を促せるでしょう。

お客様の課題に合わせて見せる資料の順番を工夫する

訪問営業でお客様の心を掴むためには、単に資料を提示するだけでなく、お客様が本当に知りたい情報、つまり抱えている課題に寄り添った資料を適切な順番で見せることが重要です。まずは丁寧なヒアリングを通じて、お客様が最も気にしているポイント(価格、耐久性、美観、工期など)や、塗装に関する不安、疑問を正確に把握することから始めましょう。お客様自身も気づいていない潜在的なニーズや課題を引き出すことが、効果的な提案への第一歩となります。

お客様の主な関心事が明確になったら、その課題解決に直結する資料を優先的に提示します。例えば、費用を気にされているお客様には料金プランや見積書サンプルを、耐久性を重視するお客様には塗料の性能比較・説明資料を、仕上がりイメージに関心のあるお客様にはカラーシミュレーション提案書や施工事例集を見せるといった具合です。

資料に直接書き込みながら説明し「自分だけの提案」を演出

訪問営業の際、ただ資料を順番に見せるだけでなく、お客様の状況やご要望に合わせて、その場で資料に手を加えることで、より心に響く提案が可能です。たとえば、お客様の建物の気になる箇所について話し合っている際に、該当する劣化事例の写真にマーカーを引いたり、補修方法の説明図に〇印をつけたりします。また、お客様が特に重視されている点(例:耐久性、費用の目安など)に関連する塗料の性能比較表や料金プランに下線を引いたり、具体的な数字や補足情報を手書きで書き加えたりすることも効果的です。

このように資料に直接書き込みを行うことは、ありきたりな説明ではなく、まさにお客様一人ひとりのために用意された「オーダーメイドの提案」であるという特別感を強く印象づけます。お客様は「自分の話を聞いて、この場で資料をカスタマイズしてくれている」と感じ、より真剣に耳を傾けてくれるでしょう。この行為は会話を活性化させ、お客様からの質問や率直な意見を引き出しやすくなります。

お渡しする資料はクリアファイルにまとめて整理する

訪問営業でお客様に資料をお渡しする際、そのまま手渡すのではなく、クリアファイルにまとめてお渡しすることが大切です。資料をクリアファイルに入れることで、移動中の折れや汚れを防ぎ、お客様の手元に綺麗な状態で届けることができます。これは、お客様への配慮を示す行為であり、同時にプロフェッショナルな印象を与えることにも繋がります。

会社案内、施工事例、見積もりサンプルなど複数の資料がある場合、クリアファイルにまとめて渡すことで、お客様が必要な情報を後から確認する際に探しやすくなります。帰宅後にお客様が資料を見返したり、ご家族と相談したりする際に、整理された資料はスムーズな検討の助けとなるでしょう。このように、資料の渡し方一つをとっても、会社の丁寧さやお客様に対する誠実な姿勢が伝わるものです。

信頼を損なう原因に…営業資料作成・活用におけるNG例

ここまで、お客様の信頼獲得や契約に繋がる営業資料の作成術や活用法について解説してきました。しかし、せっかく時間や労力をかけて準備した資料も、内容や使い方によっては、かえってお客様からの信頼を損ねてしまう可能性があります。この点を理解しておく必要があります。お客様に不要な不安や不信感を与えてしまうようなNG例がいくつか存在するため、これらの点に注意を払うことが重要です。これから、資料の作成時や訪問先での活用時に避けるべき代表的なNG例を具体的に見ていきましょう。これらの落とし穴を避けることで、お客様からの信頼をさらに高め、より効果的な営業活動に繋げることができるはずです。

情報が更新されていない古い資料を使い続ける

訪問営業において、情報が古くなった資料をお客様に提示することは、信頼を損なう大きな原因となります。例えば、既に終了したキャンペーン価格、現在は提供していないサービス内容、古い施工事例などを記載した資料は、お客様に誤解を与え、不信感につながる可能性があります。最新の情報が反映されていない資料を使用することは、会社の管理体制がずさんである、あるいは顧客への配慮が足りないといったネガティブな印象を与えかねません。特に、塗装業界は技術や製品が日々進化しており、情報の鮮度が企業の信頼性に直結すると言えます。古い資料を使い続けることは、お客様への不誠実さを露呈するだけでなく、誤った情報提供が後々のトラブルやクレームの原因となる可能性も秘めています。お客様からの信頼を守るためにも、資料は常に最新の状態に保ち、定期的な見直しと更新を徹底することが極めて重要です。

専門用語が多く、お客様目線ではない内容

せっかく時間をかけて作成した営業資料も、専門用語が多すぎてお客様に内容が伝わらなければ意味がありません。塗装業界には独特の専門用語が多く存在しますが、すべてのお客様がそれらを理解しているわけではありません。難解な言葉が並んだ資料は、お客様に「自分には理解できない難しい話だ」と感じさせてしまい、伝えたい情報が十分に伝わらない可能性があります。

また、専門用語を多用することは、お客様に「自分が見下されているのではないか」「煙に巻こうとしているのではないか」といった不信感を抱かせてしまう可能性も考えられます。お客様の立場に立って、理解しやすい平易な言葉を選ぶことが非常に大切です。資料を作成する際は、専門用語を避け、誰にでも内容が伝わるよう、図やイラストを効果的に使うなど、工夫を凝らしましょう。

もし専門用語を使わざるを得ない場合は、必ず注釈をつけたり、分かりやすい解説を添えたりするなど、お客様への丁寧な配慮を忘れないようにしましょう。お客様目線で資料を作成することが、信頼構築への第一歩となります。

他社の誹謗中傷やネガティブな情報の記載

訪問営業において、競合他社の悪口やネガティブな情報を資料に記載したり、口頭で伝えたりすることは、信頼を大きく損なう行為です。他社を不必要に貶める表現は、自社の品位を疑わせるだけでなく、お客様に不信感を与えてしまう高いリスクがあります。お客様が訪問営業に求めているのは、他社の粗探しではなく、提供できるサービスの具体的な価値や、お客様にとってのメリット、そして何よりも安心感です。

もし競合について言及する必要がある場合は、必ず客観的なデータや事実に基づき、それを踏まえた上で、「だからこそ、自社ではこのように対応しています」という形で自社の強みや独自性を誠実にアピールするために行うべきです。例えば、使用塗料の客観的な性能データを示し、それがお客様の住宅にどのようなメリットをもたらすのかを説明する、といった形です。根拠のないネガティブキャンペーンは、お客様からの信用を失うだけでなく、残念ながら塗装業界全体のイメージダウンにも繋がりかねません。

「今だけ」「モニター価格」など契約を過度に急かす表現

訪問営業において、「今だけ」「特別価格」「限定〇棟」といった言葉でお客様に契約を急かす表現は、不要なプレッシャーを与え、不信感につながる大きな要因となります。このような表現は、「冷静に判断させないようにしているのではないか」「何か裏があるのではないか」といった疑念をお客様に抱かせ、「押し売り」のようなネガティブな印象を与えかねません。

特に住宅の塗装は大きな買い物であり、お客様はじっくりと比較検討し、納得した上で契約したいと考えています。お客様を焦らせるような言動は、そのペースを乱し、不安を煽るだけです。たとえ一時的に契約が取れたとしても、お客様の中に不満や不信感が残ってしまえば、その後の良好な関係構築は難しくなるでしょう。

大切なのは、お客様のペースを尊重し、疑問や不安には誠実に向き合い、十分な情報を提供することです。そして、お客様自身が納得して決断できるようサポートすることです。目先の契約よりも、お客様との長期的な信頼関係を築くことを最優先に考えましょう。


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