外壁を塗り替える際に、「せっかくだからツートンに挑戦して、外壁をおしゃれにしよう」と考えたことがある方も多いのではないでしょうか。外壁をツートンにすることで、おしゃれに、そしてほかの家とは違った外観に仕上げることができます。
この記事では外壁をツートンにする際に参考にしたいおすすめの配色や注意点について解説していきます。自宅の外壁をツートンに塗り替えようか悩んでいる方は必見です。
外壁の色をツートンにする際に押さえておきたいポイント
まずは外壁をツートンにする際に知っておきたい基礎知識を紹介します。
ツートンとは
ツートンとは、外壁を単色ではなく、2色もしくは3色に塗り分けることをいいます。
相性のよい色同士を組み合わせることがツートンの基本であり、合わない色同士を組み合わせると、まとまりのない仕上がりになってしまいます。そのため、ツートンにする際は配色に気をつけましょう。
外壁をツートンにする際、以下の比率でカラーを組み合わせるのが理想的だといわれています。
- ベースカラー:6〜7割
- アソートカラー:2〜3割
- アクセントカラー:1割
ベースカラーは文字通りベースとなる色のことです。面積の大部分をベースカラーが占めることになりますので、自分の好みや周りの環境とフィットする色を選択しましょう。
アソートカラーはベースカラーを引き立てる色で、ベースカラーより少し鮮やかにするのが一般的です。ベースカラーが暗めの落ち着いた色だとしても、アソートカラーを鮮やかにすれば、暗すぎない明るい印象に仕上がります。
そして、アクセントカラーは全体を引き締める色です。屋根の形状が勾配屋根なら、屋根の色が道路からでも見えるので、アクセントカラーを屋根の色に合わせると、全体が引き締まるのでおすすめです。
ツートンは同系色でまとめると違和感なくスッキリとした仕上がりになります。たとえば、ベージュとブラウンといったような同系色の濃い色と淡い色を組み合わせると全体的にまとまりがよいので失敗しにくいでしょう。
また、好きな色と白やグレーなどの無彩色と呼ばれる色を組み合わせるパターンも多いです。「白はちょっと明るすぎるかな」という方はグレー系を検討してみるとよいかもしれません。
ツートンの分け方にはどんなものがある?
ツートンは2色や3色の色を組み合わせることですが、色の分け方はさまざまです。ここでは一般的なツートンの分け方について解説します。
1階と2階で分ける水平パターン
まずは、1階と2階の上下で色を分けるパターンです。一般的には、1階部分を暗めの落ち着いた色とし、2階部分を明るめの色にすることが多く、これにより、どっしりとした重厚感を出しつつ、ほどよく明るい外観を演出することができます。
サッシや外壁の谷部分で分ける垂直パターン
次はサッシの幅に合わせて縦ラインを入れたり、外壁の谷部分で色を分けたりするパターンです。水平パターンとは違い、縦長な印象を与えることができ、スタイリッシュな雰囲気を演出することができます。
コーナー縦ラインパターン
4つ角に幅1〜2m程度の縦ラインを入れるパターンで、外壁面に凹凸がないきれいな四角形の建物におすすめです。垂直パターンよりも、さらにスタイリッシュなイメージになります。
単色の場合より費用は高くなる?
ツートンの方が2色もしくは3色の色を使用するので作業の手間がかかりますが、費用は単色で塗り替える場合と変わりません。あまりにも作業が複雑になる場合は多少の割り増しが発生するかもしれませんが、材料費が2倍になるといったことはありません。
しかし、注意したいのはあくまで同じグレードの塗料を使用した場合のみ、同じ値段になることです。たとえば、「南面は紫外線の影響を受けやすいからより耐候性の高い塗料を選んでみよう」という場合は、もちろん費用も高くなります。
また、ツートンではなく、アクセントで木製の縦ルーバーをつけたいなどのケースでは費用が大幅に上がります。希望があれば、一度事業者に相談してみることをおすすめします。
外壁をツートンにするならこれ!オススメの配色は?
ツートンは配色が命です。ここからはおすすめの配色パターンについて解説していきます。ツートンカラーを選ぶ際は参考にしてください。
『ブラウン』を使用したツートン
ブラウンを使用する場合はベージュとの組み合わせがおすすめです。ブラウンとベージュはツートンの中でも最もよく使われていて、失敗しない組み合わせのひとつです。ブラウンとベージュの組み合わせを使用している家は多いので、周辺環境とも違和感なくフィットするでしょう。
『ネイビー』を使用したツートン
ネイビーはスタイリッシュな色でありながら、ブラックほど重たい印象を与えない点から、人気が高い色です。
ネイビーには、ホワイトやグレーといった無彩色がおすすめです。無彩色であれば、色のメリハリをつけることができ、ネイビーの良さをより引き立てることができます。特に、「ベースカラーにネイビーを使いたいけど、明るい印象にしたい」という方には、ホワイトがおすすめです。ホワイトを使えばネイビー単色にするより、明るく爽やかな雰囲気に仕上がります。
『グリーン』を使用したツートン
周りとは少し違った印象にしたいという方にはグリーンがおすすめです。
グリーンは、穏やかでリラックスした印象を与えることができます。「ベージュやグレーといったベーシックな色は嫌だけど、赤とか青にするのは気が引ける」という方にはグリーンがぴったりでしょう。
ベースカラーにグリーンを使う場合は、白かブラウンを組み合わせるのがよいでしょう。白なら爽やかで明るい印象になりますし、ブラウンなら重厚感のある雰囲気を演出することができます。
外壁をツートンにする際の注意点
ここからは、外壁をツートンにする際の注意点について解説します。ツートンはうまくいけばおしゃれな外観になりますが、失敗すると「どことなくダサい」といった印象になってしまうこともあります。そのため、注意点をしっかりと確認しておきましょう。
「ツートンの外壁はダサい」という意見も?
インターネットの検索で「ツートン」と調べると、検索候補にダサいと出てくることがあります。これは「ツートン ダサい」という検索をしている人が実際に複数いるからです。なぜ、このような検索がされているのでしょうか。
ツートンは外壁をおしゃれにする手段のひとつです。しかし、色選びに失敗すると残念な仕上がりになるのも事実だからでしょう。
前述したとおり、カラーを同系色でまとめたり比率を調整したりすれば、失敗することは少ないです。しかし、赤と青のようにまったく関連性のない組み合わせにすると、失敗するリスクは高まります。
色の組み合わせについては、あらかじめ専門の事業者に相談したり、知識をつけてから選ぶようにしましょう。
外壁をツートンにする前には必ずシミュレーションを
完成後の外観を頭の中だけでイメージするのは難しいものです。また、イメージだけで話を進めてしまうと、出来上がってから「イメージと違う」といったことにもなりかねません。
近年は、パソコンでイメージパースを使ってシミュレーションをしてくれる事業者もいるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。シミュレーションの色と実際に塗装した色で多少の違いが出るかもしれませんが、ツートンの組み合わせを確認するにはシミュレーションがおすすめです。
また面積効果といってサンプルで見るより実際の塗装のほうが明るく見えるという現象もありますので、イメージよりも若干暗めの色を選ぶことをおすすめします。