外壁にカビが生える原因は?カビの防止・除去する方法を解説

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外壁にカビが生える原因は?カビの防止・除去する方法を解説

外壁は風雨にさらされているため、さまざまな汚れがついたり、カビが生えたりすることがあります。家の外観を美しく保つには、定期的なメンテナンスが必要です。

また外壁のカビは外観を損なうだけでなく、建物の劣化を早めたり、アレルギーなどの病気の原因になったりもします。

外壁にカビが生えてしまう原因や予防方法、生えてしまったときに除去する方法を解説します。

外壁にカビが生える原因

カビが発生する条件には、「湿気」、「温度」、「栄養分」があります。以下の3つの条件がそろうと、カビが生えやすくなります。

  • 湿度が80%
  • 気温が20~35℃
  • カビの栄養になる汚れがある

つまり、湿度と気温が高く、汚れがたまっている場所は注意が必要です。家の外壁の場合は、以下の環境だとカビが生えやすくなります。

  • 日当たりが悪い
  • 植物が家のまわりに多い
  • 壁に凹凸がある

日当たりが悪い

日当たりが悪い外壁

日当たりが悪い外壁

日当たりが悪い外壁は、カビが生えやすくなります。

たとえば隣家との距離が近い外壁は、日が当たりにくい上に湿気がたまりやすいため、カビが生えやすい環境になっています。ほかにも、室外機や物置が近くに設置されている外壁も注意が必要です。

植物が家のまわりに多い

植物が多い住宅街

植物が多い住宅街

植物にカビの菌が付着していることがあるため、周囲に植物が多いとカビが生えやすくなります。

  • 公園が近くにある
  • 庭木が植えられている
  • 家庭菜園が近所に多い

上記のような環境は、カビの菌が外壁へ飛んでくるため注意が必要です。

壁に凹凸がある

凹凸のあるデザインの外壁

凹凸のあるデザインの外壁

凹凸のあるデザインの外壁は、カビが生えやすいため注意が必要です。外壁の細かい溝に雨水や汚れがたまって、カビの栄養になるのです。ストライプ柄の窯業ようぎょう系サイディングや、細かい凹凸があるモルタル壁があてはまります。

また、外壁にひびが入っている場合もカビが生えやすい状態です。外壁のひび割れなどは、定期的にメンテナンスをしましょう。

外壁のひび割れ

外壁のひび割れ

建物は外部にさらされており、年月が経つと劣化します。そのため、外壁の塗料には耐久年数があります。定期的に外壁塗装を行えば、外観をよくするだけでなく、建物を保護してひび割れなどを予防できます。

外壁のカビを放置するとどうなる?

外壁のカビを放置すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 家の見た目が悪くなる
  • 雨漏りの危険性がある
  • 人体へ悪影響を及ぼす
  • 外壁改修コストへの影響

家の見た目が悪くなる

外壁のカビを放置すると、黒ずみなどにより外観の印象が悪く見えます。特に、白い外壁の場合はカビの黒ずみ汚れが目立ってしまうでしょう。

白い外壁に生えたカビ

白い外壁に生えたカビ

また、カビが繁殖している部分と、そうでない部分の差ができると、建物が汚れて見えるだけでなく、局所的に外壁が劣化するリスクも考えられます。

雨漏りの危険性がある

外壁のカビを放置し続けると、カビの繁殖する場所が集中的に湿気を帯びるため、局所的に外壁が劣化しはじめます。

外壁が劣化し防水性が弱まると、その部分から雨水が侵入し雨漏りの原因となることもあります。

雨漏りは、壁内の構造体や内装材の劣化につながる重大な事故です。しかし、外壁からの雨漏りは屋根からの雨漏りに比べ発見が遅くなるケースがあるため、注意が必要です。

局所的に外壁が劣化する場合、カビが生えていない部分の外壁は健全な状態に見えてしまうでしょう。そのため、劣化進行に気づかないまま長期間放置してしまうことがあります。

人体へ悪影響を及ぼす

外壁のカビを放置すると、カビが繁殖してアレルギー体質の方に悪影響を及ぼすおそれがあります。

また、アレルギー体質でなくとも、カビの胞子を吸い込んでしまうと、吐き気や熱、下痢などの症状が出る人もいます

特に、窓や換気扇の近くの外壁にカビがある場合は、注意が必要です。

窓の近くの外壁

窓の近くの外壁

カビは、湿気のあるときは胞子が飛散しにくいですが、乾いてしまうと風に乗って胞子が拡散します。窓や換気扇から、胞子が風に乗って室内にまで入り込むかもしれません。

さらに長期間カビを放置すると、外壁を貫通し、内装までカビが繁殖し直接室内まで侵入します。より人に近い場所でカビが繁殖するため、人体へ及ぼす影響が大きくなります。

外壁の改修コストがかかる

長期間放置したカビは外壁に深く根を張り、除去が難しくなります。

初期段階のカビであれば、水洗いなどの軽微な洗浄により除去が可能です。しかし、深く根を張るところまで進行してしまうと、洗浄だけでは除去できません

最悪の場合、外壁自体の交換まで必要となり、改修コストが膨れ上がってしまいます。

カビは見つけた早い段階での除去が望ましいですが、カビが生えているということは、水分がその場で留まりやすい環境だと考えられます。

外壁に水分が留まりやすい環境になった原因として、外壁の塗膜が劣化し、防水性が低くなっていることが考えられます。

つまり、カビは外壁の劣化や防水性低下のサインであり、外壁リフォームの検討も視野に入れなければいけません。

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外壁カビの除去方法

高圧洗浄

高圧洗浄

外壁に生えたカビを放置すると、除去しにくくなるだけでなく、建物の劣化を早める原因になります。外壁のカビに気づいたらすぐ対処をしましょう。

ただし自分でカビを除去しようとすると、塗装まで剥がしてしまって、かえってカビの生えやすい状態になってしまうことがあります。そのため、カビの除去を行うときは、専門業者に作業を依頼しましょう。

専門家が行うカビの除去方法には、「高圧洗浄」と「バイオ洗浄」の2種類があります。

高圧洗浄とバイオ洗浄の比較
  高圧洗浄 バイオ洗浄
洗浄力
かかる時間
カビ再発の防止力
費用

それぞれのカビの除去方法について解説します。

高圧洗浄

高圧洗浄機を使って、高い水圧でカビや汚れを落とす方法です。水では洗い流せないような汚れでも、高圧洗浄であれば落とせる場合があります。

家庭用の高圧洗浄機も販売されていますが、水圧の調整が難しくて外壁を傷つけてしまうおそれがあるため、プロの専門業者に頼むのが安心です。自分自身で行う場合は、以下のことに気をつけてください。

  • 水圧に注意する
  • 1カ所に長時間水圧をかけない
  • ひび割れや、劣化している部分は避ける

バイオ洗浄

バイオ洗浄は薬品を混ぜた水で高圧洗浄を行い、カビを除去する方法です。バイオ洗浄の方が普通の高圧洗浄に比べて、強力な洗浄力があります。また、薬品に殺菌効果があるため、カビの再発防止にもなります。

放置してしまったカビや、高圧洗浄で除去できないカビは、バイオ洗浄で除去しましょう。高圧洗浄より費用はかかりますが、徹底的にカビを除去したい人にはおすすめです。

また、カビの除去に合わせて外壁塗装も行う場合は、カビの除去をすることで塗料の密着度が上がるメリットがあります。

高圧洗浄とバイオ洗浄のどちらを行うのかは、外壁の状態を専門業者に確認してもらって決めましょう。

外壁のカビを自分で除去する場合

外壁に生えたカビがまだ小さいうちは、自分で除去することが可能です。

自分で除去する場合は、まずカビを水で洗い流して、スポンジや布で拭き取ります。専用の洗剤を使って作業してもよいですが、しつこい汚れを無理に取ろうとすると塗料が剝がれてしまうことがあるので気をつけましょう。

塗料が剥がれると、防カビの効果がなくなり、かえってカビが生えやすくなります。

外壁カビの防止方法

カビは一度生えると深くまで根を張ってしまうため、除去するのは大変です。そのため、カビが生えないように、あらかじめ予防することが大切です。

日々の手入れ

カビが生えにくくなるように、日ごろから外壁の手入れをすると効果的です。

日々の手入れとして、お湯を含ませたやわらかい布で外壁を拭く方法があります。カビは熱に弱いため45度以上で死滅させることができます。外壁全体を拭こうとすると大変ですが、日当たりが悪かったり、湿気の高かったりする場所を拭くだけでも効果的です。

凹凸の少ない外壁に変える

外壁の凹凸は汚れや水分がたまりやすいため、凹凸のない外壁に張り替えるのも一つの方法です。

外壁材には、窯業系サイディングや金属系サイディングなど、さまざまな種類があります。中には汚れを雨水で洗い流すセルフクリーニング機能のある外壁材や、そもそも汚れがつきにくい外壁材などがあります。自分でケアする手間を省き、カビの発生を防いでくれるのでおすすめです。

外壁塗装をする

外壁塗装の目的は「外観を美しくする」だけと思われがちですが、そうではありません。外壁塗装で外観を美しくするだけでなく、紫外線や雨風から建物を保護したり、遮熱や耐熱効果を高めたりすることができます。

多くの一般的な塗料には防カビ効果が含まれていますが、高い防カビ効果を求める場合は専用の塗料を使用しましょう。高圧洗浄やバイオ洗浄で外壁をきれいにしてから塗ると、より効果的です。

ほかにも、セルフクリーニング効果のある光触媒塗料もカビの防止におすすめです。手間をかけずに外壁をきれいに保ち、カビの発生を抑えます。

外壁塗装を行う業者は塗装の専門業者だけでなく、リフォーム店やハウスメーカー、工務店などさまざまな業者があります。

複数の業者に相談して外壁の状態を確認してもらい、比較・検討して自宅に合った業者をえらびましょう。

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