屋根を葺き替える目安!屋根材ごとの特徴、費用を抑えるポイント

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屋根を葺き替える目安!屋根材ごとの特徴、費用を抑えるポイント

屋根のき替えは、家の耐久性を保つために欠かすことができません。

葺き替えのタイミングは、いまの屋根材の材質や状態によって変わります。費用も屋根材や施工方法によって変わりますが、安く抑えるポイントもあるので確認しておきましょう。

屋根を葺き替えるタイミング

屋根を葺き替える時期の目安となるのが、屋根材の耐用年数です。屋根材ごとの耐用年数は次のとおりです。

屋根材ごとの耐用年数
種類 耐用年数
日本瓦 約50~100年
セメント・コンクリート瓦 約30~40年
スレート瓦 約20~30年
アスファルトシングル 約30~50年
ガルバリウム鋼板 約20~30年
ジンカリウム鋼板 約30~50年
ステンレス鋼板 約40~50年
トタン 約10~20年

屋根材が耐用年数に近づくと防水性能が低下します。

塗装を塗り替えても効果が得られにくくなるため、そのままにしておくとトラブルにつながるおそれがあります。

屋根材の状態によって葺き替え時期が早まることも

屋根の葺き替え時期は、屋根材の状態で変わります。

屋根材の耐用年数は、塗装の塗り替えなど適切なメンテナンスが行われていることが前提です。メンテナンスが行われていない屋根材は劣化が進み、防水性能を維持できなくなります。劣化が進んだ屋根材は、塗装を塗り替えても防水性能が回復する可能性が低いため、葺き替えが必要です。

たとえば、屋根材として採用されることが多いスレート瓦は、耐用年数が約20~30年ですが、防水性能を維持するには10年を目安に塗装の塗り替えをしなければいけません。塗装を塗り替えないと屋根材自体の劣化が進み、20年も経たないうちに葺き替えが必要になることもあります。

メンテナンスされていない瓦

メンテナンスされていない瓦

このように、屋根材をメンテナンスしなければ葺き替えの時期が耐用年数よりも大幅に短くなります。定期的にメンテナンスをしていない場合、すでに葺き替えが必要な状況になっている可能性もあるため、業者に依頼するなどして屋根材の現状について調査を依頼しましょう。

ルーフィングシートの劣化でも屋根を葺き替える

屋根の葺き替えでは、ルーフィングシートも交換します。

ルーフィングシートとは、屋根材の下に敷いてある防水性のシートのことです。屋根材の隙間から侵入する雨水が野地板のじいたに染み込むのを防ぐ役割があります。ルーフィングシートの耐用年数は約20年で、劣化が進むと破けてしまい屋根材に問題がなくても雨水が侵入します。

ルーフィングシートの張り替え

ルーフィングシートの張り替え

侵入した雨水が断熱材や柱材に染み込むとカビやシロアリが発生する原因になり、家全体に被害が及んでしまいます。補修には葺き替え以上の費用がかかるおそれがあるため、葺き替えの判断は屋根材だけでなく、ルーフィングシートの状態についても確認しておく必要があります。

屋根の状態を確認するなら業者に依頼しましょう!

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屋根の葺き替えが必要な理由

屋根の葺き替えは、防水性を高める以外にも「家の寿命を伸ばす」「耐震性が向上する」といったさまざまな効果があります。それぞれの効果について確認しておきましょう。

家の寿命を伸ばす

屋根を葺き替えると、屋根材だけでなくルーフィングシートや野地板まで新しくなります。

つまり、屋根が新築と同じ状態になることで、防水性や耐久性が改善するのです。その結果、建物を雨風や紫外線、雪などから守ってくれるため、家の寿命を伸ばせます。

耐震性が向上する

地震の揺れを減らすには、建物の重心を低くすること、そして屋根の重量を軽くすることが重要です。

屋根の葺き替えでは、既存の屋根材とは違う種類の屋根材に変更できます。屋根材ごとの重量は次のとおりです。

屋根材ごとの重量
屋根材の種類 重量/1m2
日本瓦 約60~80kg
セメント・コンクリート瓦 約50kg
スレート瓦 約20kg
アスファルトシングル 約10~15kg
ガルバリウム鋼板 約5~10kg
ジンカリウム鋼板 約5~10kg
ステンレス鋼板 約5kg
トタン 約5kg

たとえば、いまの屋根材が日本瓦であれば、スレート瓦に葺き替えることで重量を3分の1にできます。

ガルバリウム鋼板やステンレスといった人気の高い金属屋根材に変更すればさらに重量を減らすことが可能です。

葺き替えの際に、重量の軽い屋根材を選ぶことで、地震の際に柱や壁にかかる負担が減るため、建物の損傷や倒壊のリスクを減らせます

屋根の葺き替えにかかる費用

屋根の葺き替えにかかる費用は次のとおりです。

屋根材の費用
屋根材の種類 平米単価の目安(円/1m2
日本瓦 8,000~15,000
スレート瓦 5,000~7,000
アスファルトシングル 5,000~7,000
ガルバリウム鋼板 6,500~8,000
ジンカリウム鋼板 6,500~8,000
ステンレス鋼板 5,000~8,000
トタン 4,500~6,000
屋根材以外の費用
屋根材の種類 平米単価の目安(円/1m2
既存屋根の撤去 1,500~3,000
下地補修費 2,000~3,500
防水シート 500~1,500
足場の組み立て 600~1,500
アスベスト処理 20,000~85,000

屋根の葺き替えは屋根材によって費用が変わります。葺き替えの屋根材は変更が可能ですが、壁や柱の強度次第では施工できない屋根材があるため、施工前に確認が必要です。

また、屋根材以外にも足場の設置・解体や既存の屋根材を撤去する費用もかかります。2004年以前の屋根材はアスベストを含んでいるものもあり、自治体によっては処理費用が高額になるケースもあります。どれくらいの費用がかかるのかは見積もりで確認しましょう。

カバー工法で費用を抑える

屋根の葺き替え費用は、カバー工法を利用すれば抑えられる可能性があります。

カバー工法とは、既存の屋根材の上から新しいルーフィングシートと屋根材をかぶせる方法です。カバールーフ工法や重ね葺きとも呼ばれます。通常の葺き替えと違い既存の屋根材を剥がす作業と既存の屋根材を処分する費用がかかりません。

特にアスベストが含まれている屋根材は処分費が高くなるため、カバー工法であれば費用を抑えられます

ただし、カバー工法が利用できるのは、スレート瓦のような平らな屋根材を使っている場合のみです。凹凸の大きな日本瓦やセメント・コンクリート瓦では利用できないことがあるため確認が必要です。

カバー工法については、関連記事をご確認ください。

葺き替えるときに安価な屋根材に変更する

屋根の葺き替えでは、単価の安い屋根材を使うことで費用を抑えられます。

たとえば、いまの屋根材が日本瓦であれば、葺き替えるときに同じ日本瓦ではなく、単価の安いスレート瓦に変更すれば費用を抑えられます。

また、単価は少し高くなりますが、屋根材をステンレスに変更すると約50年はメンテナンス不要でも防水性能を維持できます。建物の規模が大きい場合は、長期的に見ると費用を抑えられるケースがあるためバランスが大切です。

助成金を利用すれば葺き替え費用の負担を減らせる

住んでいる地域によっては、家のリフォーム工事に助成金が出ることがあります。屋根の葺き替え工事について助成金の申請が通れば、葺き替え費用を抑えられます。

助成金の申請条件や金額は、自治体によって異なります。また、助成金の申請は着手前に行うケースが多いため、お住まいの自治体に確認してみましょう。

助成金については関連記事もご確認ください。

リフォームローンが使えることも

屋根の葺き替え費用が捻出できない場合は、リフォームローンを活用する方法があります。リフォームローンとは住宅の改修や補修にかかる費用を目的としたローンです。

取り扱いのある金融機関の申請が通れば、手持ちの資金がなくても屋根の葺き替えに必要な費用を準備できます。

リフォームローンには、担保型と無担保型があり、担保型のほうが金利が低い傾向があります。申請条件や金額などは金融機関によって違うため窓口でご確認ください。

屋根の葺き替えをスケジュール

屋根の葺き替えにかかるスケジュールの目安は次のとおりです。

■葺き替え
1日目:足場の組み立て
2日目:既存の屋根材の撤去
3日目:下地の修正
4日目:ルーフィングシートの張り替え
5~6日目:新しい屋根材の設置
7日目:足場の撤去

■カバー工法(重ね葺き)
1日目:足場の組み立て
2日目:既存の屋根材の補修
3日目:ルーフィングシートの取り付け
4~5日目:新しい屋根材の設置
6日目:足場の撤去

屋根の葺き替えにかかる日数は、およそ1週間です。カバー工法では、既存の屋根材の撤去がないため、作業にかかる日数が葺き替えと比較して短くなります。

業者選びは早めに取り組んだ方がよい

屋根の葺き替えにかかる費用は、屋根材や施工方法だけでなく依頼する業者によっても変わります。そのため、必ず複数の業者に相談することが大切です。

屋根の葺き替え自体は、業者に依頼すればおよそ1週間で完了しますが、業者の比較はそれ以上に時間がかかることもあります。少しでも効率よく比較するなら、複数の業者を一括で比較できる「ぬりマッチ」を利用しましょう

ぬりマッチは、24時間365日受け付けているため、ご都合のよい時間に利用でき、必要事項をチャット形式で入力していくだけで複数の業者に査定を依頼できます。効率よく屋根の葺き替えを進めたい方は、ぜひご利用ください。

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