自宅の外壁工事中に「インターネットが繋がらない」ことがあります。外壁工事によって、なぜ電波障害が起きるのでしょうか。電波障害の原因は、電波の通信方法によってもさまざまです。
Wi-Fiが繋がらない場合、中には復旧するのに修理が必要となることもあります。外壁工事中に電波障害が起きる原因や対処法、復旧時の修理費用、対策について確認し、対応方法を確認できると安心です。
これから外壁工事をされる方、または外壁工事を行っている方はぜひ参考にしてください。
外壁塗装工事中にWi-Fiが繋がらなくなった、電波障害かどうかの確認方法
工事中にWi-Fiが繋がらなくなったら、まずは電波障害かどうかを確認するために回線の種類とインターネットへの接続方法を確認しましょう。
回線の種類 | 接続方法 | 詳細 |
---|---|---|
光(ファイバー)回線 | 光ファイバーケーブル | 高速で大容量の通信を可能にするケーブルの一種 |
ADSL回線(非対称デジタル加入者線) | 電話線 | 電話線があれば利用可能 |
CATV回線 | CATVケーブル |
|
モバイル(携帯電話)回線 | 携帯電話基地局 | 携帯電話会社が提供する通信サービスを利用 |
ホームルーター |
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|
ポケットWi-Fi(モバイルルーター) | モバイル回線 | 小型のルーターで、モバイル回線を利用 |
光回線、ADSL回線、CATV回線は、インターネット回線を家の中に引き込んで、Wi-Fiルーターに接続してWi-Fi環境を構築する方法です。
一方、ホームルーターやポケットWi-Fiは、モバイル回線を利用して外部からの電波を直接受信する仕組みです。外壁工事中には、足場や養生シートによって電波が反射したり、障害物となって届きにくくなったりするため、スマートフォンやタブレット、パソコンなどがWi-Fiを受信しにくくなります。
対して光回線やADSL回線、CATV回線は室内から電波を飛ばすため、家の周囲に設置した足場や養生シートの影響を受けにくいです。ただし、外に取り付けているケーブルに損傷が生じるなどの不具合が生じた場合には影響が出るおそれがあります。
外壁のケーブルを確認する
光回線、ADSL回線、CATV回線でWi-Fi環境を構築している場合、外壁工事によって室内に引き込んでいる回線のケーブルに不具合が起きている可能性が考えられます。
ケーブルを引き込んでいる外壁部分を確認してみましょう。ケーブルは、以下のいずれかの方法で引き込まれています。
- 電話線の配管を利用
- エアコンダクト(エアコン用の通気口の穴)を利用
- 壁に直接穴をあける
ケーブルが断線している場合、目に見えないレーザー光が発せられているおそれがあります。契約している回線事業者のサポートセンターに連絡し、修理を依頼しましょう。目視での確認が難しい場合も、回線の状況を回線事業者側で確認してもらえます。
近隣または外でWi-Fiが使用できるか確認する
近隣でホームルーターやポケットWi-Fiを利用している知人がいれば、電波状況をたずねてみましょう。ポケットWi-Fiであれば、外へ持ち出して利用できるか確認してください。
同じ地域内で基地局に障害が起きて電波障害が起こっているのか、外壁工事を行っている自宅内だけで電波障害が起きているのか、判断する目安になります。
ただし、外壁にガルバリウム鋼板を施工したり、窓にLow-E(ローイー)複層ガラスを施工したりする場合には、足場や養生シートではなく、建材が原因で電波障害になっている場合があります。外壁の金属や窓にコーティングしてある特殊な金属膜が、電波をさえぎってしまうためです。
アプリで確認する
「ネットワークアナライザー」または「Wi-Fiアナライザー」という無料アプリで、Wi-Fiの電波状況の確認ができます。
必要な方は、下記からダウンロードしてみましょう。
Wi-Fiは、家の外で電波障害が起きる場合もありますが、室内でも家電の電波と干渉しあい、繋がりにくくなるケースもあります。以下は、Wi-Fiの電波を干渉しやすい家電です。
- 電子レンジ
- ワイヤレスキーボード
- ワイヤレスマウス
- ワイヤレス充電器
- Bluetooth機器
外壁工事による電波障害にはあたりませんが、室内の家電が原因となる場合もあるので注意しましょう。
外壁工事中に電波障害が起きたときの対応手順
洗濯物が外に干せなかったり、窓を開けられなかったり、外壁工事中は何かと制約が多いものです。ストレス解消にYouTubeを見たいのに、電波障害で見られないとなれば、さらにストレスになってしまいます。
戸建て住宅に光回線を引いている場合、外壁工事が原因でケーブルが破損し、電波障害が起きるときがあります。その場合は修理が必要です。修理を依頼するにあたって、被害を確認したあと、どのように対応すればよいか確認してみましょう。
1.施工会社に問い合わせる
まずは、外壁工事を行っている施工会社へ問い合わせを行い、ケーブルに不具合が生じた状況を説明します。
工事中に起きた被害だと明確になれば、損害賠償請求の対象となり、会社側が加入している保険によって補償されます。
施工会社が「請負業者賠償責任保険」に加入していれば、工事中に家のものを壊した場合に保険が適用されます。ただし、自分で外壁工事会社に対して指示をし、その内容が不適切だと保険は適用されません。
また、保険に加入している施工会社がほとんどですが、中には加入していない会社もあるので注意しましょう。
請負業者賠償責任保険は、被害の発生から数年が経過してしまうと、時効になる場合もあるため、被害を確認したら早めに問い合わせることが大切です。
2.光回線の事業者へ現地調査や修理の依頼をする
現地調査を行い、破損箇所の修理をします。修理は危険を伴うため、必ず利用中の光回線の事業者へ依頼してください。目安として、約1週間で対応してもらえるでしょう。
修復はその場で可能な場合もありますが、ケーブルの張り替えを要する場合など、作業時間や特別な修理器具が必要になる場合は、後日工事が実施されるでしょう。
3.復旧工事を実施する
工事後に開通試験を行い、その後インターネットやWi-Fiが利用できるようになります。修理費用は、破損している場所や作業内容によって変わります。約1〜2万円が相場です。外壁工事会社が保険金を請求する際に、修理にかかった費用がわかる書類を提示する必要があります。(参考:東京海上日動「賠償責任保険(一般種目用)の約款」)
請求書などの、必要書類は紛失しないよう保管しておきましょう。
4.施工会社に必要書類を送付する
保険金を受け取る場合、修理費用が明記された書類を送付する必要があります。
送付した書類をもとに施工会社が手続きを行い、保険金請求を実施のうえ、会社に修理費用が支払われる仕組みです。
外壁工事による電波障害の予防策
今後、電波障害を発生させないための予防策は次のとおりです。
- 施工会社と打ち合わせをする
- モバイルルーターやポケットWi-Fiの場合、光回線に変更する
- 優良会社に工事を依頼する
予防策を確認し、今後外壁工事を行う際の参考にしましょう。
施工会社と打ち合わせをする
工事を行う前に、施工の際に注意してほしい箇所を外壁工事会社へ事前に伝えましょう。光回線のケーブルの位置など、事前に確認しておくことで、事故を防げる可能性があります。
また、万が一に備えて施工前の写真を撮っておくと安心です。
モバイルルーターやポケットWi-Fiの場合、光回線に変更する
光回線でWi-Fiを利用しつつ外壁工事で注意してもらうのが、電波障害を回避する最善の対策です。足場や養生シートの影響で電波障害が起きる場合、事前に光回線に変更しておくとインターネット環境が快適になるでしょう。
モバイルルーターやポケットWi-Fiは外の電波を利用していますが、光回線なら家の中へケーブルを引き込んでいるため、Wi-Fiルーターで家の中に電波を飛ばせます。
足場などの外の環境に左右されず、通信速度の安定したインターネットを利用できます。
優良会社に工事を依頼する
電波障害を引き起こさないためには、施工会社選びも大切です。会社によって技術力や顧客対応には差があります。
技術力の高い優良会社に外壁工事を依頼できれば、光ケーブルの破損など、トラブルが起きる確率は低くなるでしょう。
優良会社へ依頼するには、外壁工事の一括見積もりサイトぬりマッチの利用がおすすめです。ぬりマッチは、どんな外壁工事会社でも登録できるわけではありません。お客様に自信をもって紹介できる会社だけを掲載しています。
さらに、その中から一括で見積もりが比較できるので、相場に合わせた料金設定を行う優良会社が選べます。