外壁塗装では、安くても100万円近い費用がかかります。これだけの費用をかけてまで、なぜ外壁塗装が必要なのか、疑問に思っている方も多いと思います。
しかし、外壁塗装は欠かすことのできないもので、見た目を気にしないのであれば不要、というものではありません。外壁塗装の必要性、放置してしまった場合のリスク、施工会社の選び方などを紹介しますので、参考にしてください。
外壁塗装が必要な4つの理由
外壁塗装はなぜ必要なのでしょうか。必要になる理由を4つ紹介します。
- きれいな外観に生まれ変わる
- 塗装の劣化を補修・機能改善できる
- 住宅を守り寿命を延ばせる
- 住宅の価値を持続させる
それぞれの理由を見ていきましょう。
きれいな外観に生まれ変わる
外壁塗装の理由としてもっともわかりやすいものは、外観が一新することです。雨水の汚れやカビなどで年々汚れていく外壁は、古ぼけた印象になってしまいます。外壁を塗装することで好みのデザインに変えることもできます。
建売住宅の場合、多くの家でベージュやオフホワイトに塗装されていますが、幕板※の色を変えたり、外壁の面ごとに色を分けたりすることで、外観の印象はガラッと変わります。
建物の1階と2階などを分ける板のこと。装飾、美観目的で使われている。
塗装の劣化を補修・機能改善できる
外壁の劣化や乾燥、地震による揺れなどが原因で、外壁にひび割れや塗装の剥がれが起こることがあります。また、日当たりのよい面から年々色あせていきます。外壁塗装を施すことで、こういった劣化を補修できます。
また、外壁塗装は住宅の機能改善もでき、断熱塗料を使用して断熱効果を高めることも可能です。断熱効果のある塗料が、冬は室内の暖かさを守り、夏はクーラーの効果を高めます。特に日当たりのよい2階などで効果を感じられるでしょう。断熱性を高めたい場合は、屋根塗装も同時に行うことをおすすめします。
住宅を守り寿命を延ばせる
定期的な外壁塗装により、外壁を雨水から守ることが可能です。家の外壁や柱などは水に弱く、それを守っているのが外壁塗装です。雨の浸入を防ぐことが、家の劣化を防ぐ最善の方法です。
住宅の価値を持続させる
定期的な外壁塗装には、家の資産価値を維持する役割もあります。外観を美しく保つだけでなく、劣化を防ぐことで、家の寿命は大きく変わります。そのためには、外壁の種類や状態に合わせて、適切な塗料を選ぶ必要があります。外壁塗装のプランを立てるときは、塗装の色だけでなく、機能についても相談してみましょう。
家の資産価値を守ることで、売却や貸し出しの際に条件が大きく変わります。いざというときのためにも、家のメンテナンスは重要です。
外壁塗装をせずに放置するリスク
外壁に劣化が見られても、普段の暮らしで不便を感じることがないため、外壁塗装はついあと回しになりがちです。しかし、適切な時期に外壁塗装をせずに放置するのは危険です。
- 家がみすぼらしくなる
- 家全体の劣化を早める
- 余計な修繕費用がかかる
外壁塗装をせずに、放置するリスクを見ていきましょう。
家がみすぼらしくなる
外壁の汚れを放置してしまうと、家の印象が暗く、みすぼらしくなります。高圧洗浄を行うことで汚れは落とせるものの、塗装の膜を剥がしてしまうため、汚れが目立ってきたら外壁塗装を施す必要があります。
家全体の劣化を早める
塗膜が劣化し、外壁の防水性が低下すると、雨水が浸入したり、外壁自体に染み込んだりすることがあります。木造、鉄骨のどちらも水に弱く、雨水の浸入は家の劣化を早めてしまいます。
余計な修繕費用がかかる
外壁塗装をせずに放置すると、最悪の場合、外壁や柱を腐らせることもあります。外壁のひび割れや塗装の浮き部分から雨水が浸入し、雨漏りを起こすことがあります。室内の壁にシミが現れた場合、室内の湿気だけでなく外壁からの雨漏りが原因になっていることがあるのです。これらの修繕を行うには、多額の費用がかかるため要注意です。
外壁塗装が必要なタイミングと症状
外壁塗装でもっとも重要なポイントは、最適なタイミングで定期的に行うということです。外壁塗装を行うタイミングと、塗装の検討が必要な外壁の症状を紹介します。
- 家を建ててから10年経過した
- 外壁の塗装が剥がれたり膨れたりしている
- 外壁に触れると粉が手につく
- 外壁にひび割れが起きている
- カビやコケが目立つ
それぞれの症状を見ていきましょう。
家を建ててから10年経過した
ほとんどの住宅に使われているサイディングボード(外壁に貼り付ける仕上げ用のパネル)は、水に弱く耐水性がありません。そのため、防水性のある塗料を塗り重ねることで、耐水性を持たせています。塗装の耐水効果が切れてくるのは新築から7年目ごろからです。そのため、新築から10年程度で外壁塗装が必要だといわれています。
外壁の塗装が剥がれたり膨れたりしている
塗装の劣化により、剥がれが生じたり、その部分から雨水が浸入して表面が膨れたりすることがあります。塗装の剥がれが広がる前に補修して、劣化を最小限に抑えることが重要です。
外壁に触れると粉が手につく
外壁に触れると手に粉がつく現象を、チョーキング現象といいます。これは塗料の成分が経年劣化によって、分離することで起こります。塗装の耐水性も低下するため、この現象が見られる場合は早めの外壁塗装をおすすめします。
外壁にひび割れが起きている
外壁がひび割れている場合、その隙間から雨水が浸入し、雨漏りを起こします。ひびの幅が0.3mmを超えるときは、補修と外壁塗装が必要です。
カビやコケが目立つ
カビやコケが繁殖している場合は、外壁の耐水性がなくなり、雨水を吸ってしまっているおそれがあります。カビがひどくなると、サイディング自体が劣化してしまいます。そうなると、張り替え工事が必要で、費用も高額になってしまいます。そういった事態になる前に、早めの塗装が大切です。
施工会社を選ぶときの注意点
外壁塗装、シロアリ駆除、リフォームの悪徳業者に関するニュースが多く、不安を感じている方も多いと思います。施工会社を選ぶときの注意点を確認して、安心して任せられる会社に依頼をしましょう。
- 訪問営業は一旦見送る
- 契約・施工を急がせる業者は断る
- 店舗や所在地がはっきりとしない業者はやめておく
- 見積もり内容が簡単すぎる業者は注意が必要
- 現場調査を簡単に済ます業者はトラブルの元
- 複数の施工会社に見積もりを依頼する
施工会社を選ぶときに注意することを解説します。
訪問営業は一旦見送る
訪問営業を受けたとき、その施工会社と契約をするのは危険です。訪問当日の現場調査も断りましょう。訪問営業を行っている施工会社すべてが危険なわけではありませんので、契約を検討したい場合は名刺などをもらい、あとからインターネットなどでしっかりと会社のことを調べましょう。
契約・施工を急がせる業者は断る
「今日までに契約をすれば半額です!」などと、契約を急がせる施工会社は危険です。そもそも外壁塗装には、足場設置代や塗装代など、値引きが効かない工程が多くあります。そのため、大幅に値引きを持ちかけてくる会社には注意が必要です。
「いま施工しないとひどく劣化しますよ!」というように施工をすすめる会社もやめておいた方がいいでしょう。そこまで急ぐ必要がある状態であれば、外壁塗装だけで補修できません。
店舗や所在地がはっきりとしない業者はやめておく
訪問営業や電話で簡単に施工会社を決めてしまうと、トラブルになることがあります。店舗の場所を聞いても教えてくれない、名刺などに会社の所在地が記載されていないときは、何かあったときに逃げられてしまうおそれがあります。
見積もり内容が簡単すぎる業者は注意が必要
見積もり書に明細がなくて「一式」と、まとまった金額だけ書かれている場合は、見積もりを再度してもらうか、その会社との契約はやめておきましょう。どういったことが費用に含まれているのか明確でないため、あとから補修費や雑費などを請求された事例があります。
施工中に見つかった破損などが原因で、見積もり金額のほかに補修費が追加になるケースがあります。良心的な施工会社であれば、補修をする前に説明があります。もし、勝手に施工されてしまっても、その施工に関しての契約は結んでいないため、支払いを拒否することも可能です。トラブルになったときは、国民生活センターへ相談しましょう。
現場調査を簡単に済ます業者はトラブルの元
外壁塗装の見積もりには、現場調査が不可欠です。外壁の状態はもちろんですが、足場の組み方やヒアリングも含めると現場調査は1〜2時間かかります。30分程度で引き上げてしまう施工会社は、劣化の箇所や状況を把握しきれていないかもしれません。
どの程度劣化しているか、外壁の状況によって塗料の種類や工程が変わります。そのため、現場調査をしっかり行わないと、施工後すぐに不具合が発生することもあります。トラブルを避けるためにも現場調査はしっかり行ってもらいましょう。
複数の施工会社に見積もりを依頼する
電化製品や家具と違い、外壁塗装には定価がありません。足場の設置代、塗装代、出張費など、見積もりを見ても妥当な金額かどうか判断しにくい項目が多くあります。しかし、複数の施工会社に見積もりを依頼することで、平均的な金額を知ることが可能です。
相場の価格を把握するため、複数社へ見積もりを依頼しましょう。
まとめ
外壁塗装は、家の美観を保つだけでなく、住宅を雨水から守り、劣化を防ぐ重要な役割を果たします。外壁塗装を適切なタイミングで行わないと、家がみすぼらしくなるだけでなく、家全体の劣化が早まり、余計な修繕費用がかかるおそれがあります。
外壁塗装をしたいと考えたとき、重要なのが施工会社選びです。しかし、信頼して任せられる施工会社を見つけるのは、簡単なことではありません。そこでおすすめなのが「ぬりマッチ」です。
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