建物の屋上は、雨や風の影響を直接受けるため、定期的なメンテナンスをする必要があります。雨漏りが発生すると、大切なマイホームでの生活に支障が出るだけでなく、建物の劣化が加速してしまいます。
雨漏りを防ぐには、屋上防水塗料を施工する必要があります。しかし、防水塗料はさまざまな種類があり、効果も違うため、どれを選べばよいか判断が難しいでしょう。
本記事では屋上防水塗料の選び方やおすすめの商品を紹介します。
雨漏りを防ぐ!屋上の防水工事
屋上防水塗料の効果やメンテナンス頻度がわからず、工事に踏み切れない方も少なくありません。ここでは、屋上の防水工事について基本的な知識を紹介します。
屋上のメンテナンスは10年に1回が目安
屋上のメンテナンスは、10年に1回を目安に行うのがおすすめです。屋上の防水工法は主に3種類あり、それぞれ耐用年数は以下が目安です。
防水工法の種類 | 耐用年数の目安(年) |
---|---|
ウレタン防水 | 8~12 |
FRP防水 | 10~15 |
シート防水 | 10〜20 |
アスファルト防水 | 15~20 |
どの工法であっても耐用年数はおよそ10年からとなるため、10年を目安にメンテナンスを行うのがよいでしょう。それぞれの工法についての詳細は以下の記事を確認してみましょう。
防水塗料の効果
防水塗料は一般的な塗料に比べて、さまざまな効果が期待できます。
具体的には、防水塗料は高い弾力性能があり、ゴムのように塗膜が伸び縮みします。車による小さな揺れや地震による揺れがあっても、塗膜が追随してくれるため、ひび割れが発生しにくくなります。そのため、屋上の雨漏り予防に効果的です。
また防水塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ効果が異なります。
代表的なウレタン系の防水塗料は、弾力性や耐久性、密着性に優れていて、全体的にバランスがよいです。また、繊維強化プラスチックでできたFRP(Fiber Reinforced Plastics)は、耐久性や耐水性に優れているだけでなく軽量です。
防水塗料ごとの特徴を理解して、建物に合ったものを選びましょう。
塗料の選び方
防水塗料にはさまざまな種類があるため、建物に合った特徴の防水塗料を選ぶ必要があります。
防水塗料を長く持たせたい場合は、耐用年数が長い塗料を選びましょう。しかし耐用年数が長い塗料は、費用が高い傾向にあります。そのため、費用対効果を考えて検討するとよいでしょう。
ただし防水塗料は、屋根の形状や面積などの条件も考慮する必要があります。素人が最適な防水塗料を選ぶのは難しいため、失敗したくない方は施工会社に相談するのがおすすめです。
また施工会社に屋上の防水塗装を依頼したら、実際にどういった塗料を使うのかを必ず確認しましょう。塗料の耐用年数は商品ごとに設定されています。使用する商品がわかれば、メーカーのホームページで塗料の特徴を確認できます。
おすすめの塗料3選
屋上防水塗料にはさまざまな種類があるため、どれを選んだらよいか悩んでしまうでしょう。ここでは、おすすめの塗料を3つ紹介します。
しかし一般の人には判断が難しいため、実際に塗料を扱った経験が豊富な施工会社に選んでもらいましょう。
株式会社アサヒペン「屋根・屋上用防水材」
株式会社アサヒペンが販売する「屋根・屋上用防水材」は、石油系アスファルトと合成樹脂、合成ファイバーを成分した製品です。
粘度が高いため、細かいひび割れや小さな穴があってもそのまま塗れるメリットがあります。
東日本塗料株式会社「フローン01 X」
東日本塗料株式会社が提供する「フローン01 X」は、1液カラーウレタン塗膜防水材です。
塗装する前に硬化剤を混ぜ合わせる2液タイプと比べても性能が落ちず、しっかりと防水してくれます。
JIS・JAS認定のF☆☆☆☆(エフフォースター)を取得しているため、安心して利用できます。F☆☆☆☆は、人体に害のあるホルムアルデヒドの発散が非常に低く抑えられている商品です。
日本ペイント株式会社「ニッペパーフェクトプルーフ」
日本ペイント株式会社が提供する「ニッペパーフェクトプルーフ」は、伸び率が非常に高いため、細かいひび割れの発生や動きに対して塗膜が追随してくれます。
また、塗料に含まれる硬化成分が空気中の水分と結びつくことで成長して、高い防水性を発揮します。
きれいに仕上げたいならプロに依頼しよう
屋上の防水塗装には技術が求められるため、経験豊富な施工会社に依頼したほうが見た目だけでなく持ちも変わってきます。そのためDIYは避けて、プロの施工会社に依頼しましょう。
DIYのリスク
DIYには、さまざまなリスクが伴います。
たとえば塗装技術が足りず、塗料の密着が不十分なケースがあります。塗料の密着が不十分だと剥がれやすく、1年以内に再塗装が必要になるといった事態を招くおそれがあります。何度も塗装をするとなると、手間や費用が余分にかかってしまいます。
また、塗料の特徴をしっかりと理解しないままで扱うと、近隣住民とのトラブルに発展してしまうケースがあります。
たとえばFRP防水は塗料の臭いが強いですが、それを知らないと、十分な臭い対策ができません。臭いが拡散してしまえば、近隣住民からクレームが来るおそれがあります。
ほかにもアフターフォローがないことも、DIYのデメリットです。アフターフォローのある施工会社に依頼している場合は、塗装のトラブルが起きた際に無償で修理が受けられるケースがほとんどです。しかしDIYは当然アフターフォローがないため、トラブルが起きても自身で解決しなければなりません。
このように防水塗装のDIYにはさまざまなリスクがあるため、施工会社に依頼する必要があるといえます。
依頼費用
屋上の防水塗装を依頼する費用は、以下のように施工方法によって異なります。
防水工法 | 費用相場(円/㎡) |
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ウレタン防水 | 7,000~1万2,000 |
シート防水 | 8,000~1万5,000 |
FRP防水 | 8,000~1万 |
アスファルト防水 | 1万~2万2,000 |
ウレタン防水は施工のしやすさや工期も短く済むことから、もっとも費用を抑えやすい塗装方法です。
一方でアスファルトを何層にも重ねるアスファルト防水は、施工に手間がかかるので費用も高い傾向があります。
施工会社の選び方
屋上の防水塗装を成功させるには、施工会社選びが重要です。塗装をする施工会社の中には、施工価格が高い会社やアフターサービスが十分でない会社が存在します。
優良な施工会社であれば、最適な塗料をアドバイスしてくれます。
しかし一般の人が優良な施工会社かどうかを見極めるのは難しいでしょう。そのためまずは一括比較サイトの「ぬりマッチ」を利用しましょう。
ぬりマッチは、簡単な家の状態を一度入力するだけで、複数の施工会社に見積もりを依頼できる無料のインターネットサービスです。
複数の見積もりや提案、担当者の対応を比較すれば、信頼して任せられる施工会社が判断できます。
10年に一回のメンテナンスで、失敗は避けたいものです。満足できる仕上がりにするには、ぬりマッチを利用しましょう。
屋上防水塗料に関するよくある質問
- 屋上防水塗料はどうやって選べばいい?
- 防水塗料を長く持たせたい場合は、耐用年数が長い塗料を選びましょう。しかし耐用年数が長い塗料は、費用が高い傾向にあります。そのため、費用対効果を考えて検討するとよいでしょう。失敗したくない方は施工会社に相談するのがおすすめです。
- 屋上防水塗料はどういう効果がある?
- 防水塗料は高い弾力性能があり、ゴムのように塗膜が伸び縮みします。車による小さな揺れや地震による揺れがあっても、塗膜が追随してくれるため、ひび割れが発生しにくくなります。そのため、屋上の雨漏り予防に効果的です。