外壁塗装による足場代の相場は、1メートルあたり約840〜1,190円です。足場や建物の種類ごとに費用は異なるので、工事前に確認しましょう。本記事をお読みいただければ、足場代についての疑問が解消されるはずです。
外壁塗装の足場代は種類ごとに異なる
外壁塗装で必要となる足場には、次のように5つの種類があります。
- クサビ式足場
- 枠組足場
単管 足場- 単管ブラケット足場
- 屋根足場
足場の種類ごとに費用も特徴も異なるため、施工会社任せにしないことが大切です。しっかりと内容を理解したうえで、外壁塗装をしましょう。
クサビ式足場
クサビ式足場はビケ足場とも呼ばれています。費用が安く、塗装工事でよく使われています。
メリットはハンマーで簡単に足場を組めるため、安定した作業床を確保できることです。安定した作業床があると、施工性がよくなり色むらを減らすことができます。
一方でデメリットは、足場の組立てと解体のときにハンマーを使うため、音がうるさいことです。
枠組足場
枠組足場とは、主に高い建物を施工するときに使われる足場です。
組立てや解体にはハンマーが不要なため、そこまで大きな音は発生しません。強固に組むことができるため揺れにくく、施工性が高いのもメリットのひとつです。
デメリットは狭い場所では使いにくいことや、ほかの足場に比べ費用が高いことです。
単管 足場
単管足場は、単管をボルトで固定する足場です。
単管のみで組めるので、自由度が高く狭い場所でも組むことができます。費用が安いのもメリットです。
しかし、作業床が単管2本だけのため非常に危険な作業となります。材料が置けず、常に片手が塞がった状態となってしまい施工性はよくありません。
単管ブラケット足場
単管ブラケット足場とは、単管足場にブラケットを付け加えた足場です。
ブラケットとは、単管足場の長さより外側にはみ出すための材料のことです。はみ出すことで、設置するとより外壁に近づくことができます。
作業床があるので施工性がよく、単管足場よりも足場が安定しているのがメリットです。デメリットは、ボルトが緩むと揺れるため定期的なメンテナンスが必要で費用が高いことです。
屋根足場
屋根足場とは、6寸勾配以上の急勾配な屋根に使われる足場のことです。6寸勾配とは、6/10の勾配のことで約31度の角度のことを指します。
屋根足場のメリットは、危険な屋根でも安全性が高いため施工性が上がることです。しかし、屋根足場が不要な場合に比べ高額な費用がかかってしまいます。
足場代の価格表(相場)
外壁塗装にかかる足場代の相場は約840〜1,190円/m2です。下記は、それぞれの足場代にかかる費用相場をまとめた表です。
足場の種類 | 費用相場(円/m2) |
---|---|
クサビ式足場 | 750〜1,120 |
枠組足場 | 1,050〜1,500 |
単管足場 | 700〜900 |
単管ブラケット足場 | 900〜1,300 |
屋根足場 | 800〜1,130 |
1番安い種類は単管足場、1番高い種類は枠組足場となります。失敗しにくいのは、費用が安いからダメ、高いからよいという選び方ではなく、自宅に設置するのに適した足場から選ぶ方法です。
1番安い単管足場などは危険度が高く施工性も悪くなります。もし、見積もり書に足場の種類が記載されていないときは、必ず確認するようにしましょう。
なお、戸建ての外壁塗装をする際のオススメは、費用も安く作業性のよいクサビ式足場です。
足場代が高くなってしまうケース
次のような場合は、相場よりも足場代が高くなります。
- マンションや高層の建物である
- 階段を登る必要がある
- 3階建てである
この場合はどうしても費用がかかってしまうので、自宅が当てはまっていないか事前に確認しておきましょう。
マンションや高層の建物である
マンションや高層の建物の場合、高い場所まで材料を運ぶ必要があります。
高層の建物では戸建てよりも多くの材料が必要となり、材料費も高くなります。また、運搬や組立てに時間がかかるため、人件費も多くかかってきます。結果として、全体の足場代が高くなってしまいます。
階段を登る必要がある
戸建て住宅で、道路から家まで階段を登らないといけない場合も高くなります。別途足場の運搬費がかかってしまうためです。
階段を登るということは手で運ぶ必要があるため、運搬に時間がかかり費用が高くなってしまうのです。
3階建てである
3階建ての戸建て住宅の場合も費用が高くなります。3階建てになると2階建てに比べ高さがあることから、強固な足場にする必要があり足場の材料も増えてきます。
材料が増えると運搬費も人件費もかかってしまいます。そのため、全体として費用が高くなってしまうということです。
足場代無料の会社には注意
足場工事の費用は、外壁塗装の中でも約2割を占めるといわれています。足場代を安くしたいと考える人は多く、「足場代無料で外壁塗装しますよ」とセールストークを行う会社も少なくありません。
しかし、足場代は無料になりません。通常は運搬費や人件費、材料費を無料にすると施工会社が赤字になってしまうためです。そのため、「足場代無料」と話す会社には注意が必要です。
「足場代無料」といいつつも、ほかの見積もり項目に上乗せすることで足場代を請求する悪徳業者がいるのです。足場代無料につられて、相場よりも高い料金を払ってしまった……とならないよう、見積もり時点でしっかりと確認しておきましょう。
足場代が高い?安くする方法5つ
「足場代が高いから安くしたい」。そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。どうしても高くなる足場代を安くする方法は、次の5つです。
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
補助金、助成金を利用する
外壁塗装では補助金や助成金を使うことができます。助成金の限度額は、一般的に工事費用の約5%で約7〜20万円です。
住んでいる地方公共団体(自治体)の制度を確認すると使える補助金がわかります。利用できる補助制度や助成制度を確認する方法は地方公共団体における住宅リフォームにかかわる支援制度検索サイト(令和5年度版)からお住まいの地域を選択するだけです。
補助金や助成金は工事前に申請が必要なので、申請漏れがないよう事前に確認しておくとよいでしょう。
火災保険を利用する
自然災害による損傷の場合、外壁塗装では火災保険を利用できる場合があります。火災保険に申請し保険金がもらえると、足場代の費用を抑えることにつながります。
自然災害とは台風や落雷、地震による火災、強風、雪、
自然災害で外壁や屋根が損傷した場合は、加入している火災保険の適用条件を保険会社に確認して申請可能かチェックしましょう。
自社で足場を組む会社に頼む
自社で足場を組む会社に依頼すると、足場代の費用を抑えることができます。安くできる理由は、足場の組立てを専門事業者に頼まず自社のみで行うためです。つまり、仲介手数料分をカットできます。
専門事業者に依頼せず、自社で足場を組めれば仲介手数料が発生しないため、無駄な費用がかかりません。塗装会社を決定するときは、足場作業が自社なのか専門事業者なのかを確認するとよいでしょう。
屋根の塗装も一緒に行う
外壁塗装をするときに屋根の塗装も一緒にすると、足場の組立と解体を1回で済ませられるため足場代を抑えることができます。
外壁と屋根を別々で塗装すると足場を2回組む必要があり、費用も2倍になってしまいます。経年劣化により外壁塗装を行うときの多くは屋根も劣化していますので、外壁と屋根の塗装を一緒に行うのがオススメです。
相見積もりをする
相見積もりをすることで工事費用を相場よりも安くできる可能性があります。また、費用相場がわかり、サービスを比較することもできます。
比較する塗装会社によっては、数十万円単位で費用が変わってくることがあります。また、複数社を比較することで優良会社かどうかを見分けることも可能です。しかし、自分で塗装会社を調べて見積もり依頼するのは手間がかかってしまいます。
そこでオススメなのが、一括査定サイトです。一括査定サイトとは、厳選された塗装会社から数社だけを紹介してくれるサイトのことです。一括査定サイトに、必要な情報を登録するだけで簡単に優良会社の相見積もりを取ることができます。もちろん登録は無料です。
一括査定サイトは多数ありますが、当メディアが運営する「ぬりマッチ」では、お住まいの地域や立地条件などをもとに厳選した会社のみを紹介しています。電話でのヒアリング調査などをもとに審査に通過した優良会社のみを紹介しますので、ぜひご利用ください。