外壁塗装で色の塗り分けや塗り方を工夫することで、外壁をおしゃれな模様にできます。周囲の住宅との差別化をしたい方は、模様に注目してみましょう。
外壁の模様は屋根との組み合わせや、日光の当たり方によって見え方が変わるため、模様を選ぶ際には注意が必要です。
外壁におすすめの模様と、模様を選ぶときに気をつけたいポイントを紹介します。
外壁の種類によってつけられる模様は違う
外壁には大きく分けて、以下の2種類があります。
- サイディング外壁
- モルタル外壁
それぞれの外壁の特徴によって、つけられる模様が違います。まずは、自宅の外壁がどちらのタイプなのかを確認しておきましょう。
サイディング外壁の模様
サイディング外壁は、工場で製造されている厚みが約16ミリの板を張り付けた外壁です。
サイディングには、窯業系や金属系などがあり、それぞれ質感や光沢が異なります。工場で製造される際に、すでに模様がつけられており、色の種類も豊富です。
元の模様を出すために、透明の塗料を塗る方法もありますが、塗料の色で模様を演出できます。
意匠性塗料でデザイン性の高い模様に
意匠性塗料を使えば、おしゃれな柄や模様をつけられます。コテなどの道具を使い、塗装そのものに凹凸をつけ陰影を使い、質感のある仕上がりにします。
石や砂といった自然の雰囲気がある仕上がりから、タイルといった人工物の仕上がりまで、さまざまな模様にできます。
塗り分けをしておしゃれな雰囲気の模様に
外壁を単色ではなく複数の色で塗り分けると、雰囲気のある外壁を演出できます。
多いのは、1階部分の外壁と2階部分の外壁で色を分けるパターンです。
モルタル外壁の模様
モルタル外壁は、左官職人の手によって、下地に砂・セメント・水を混ぜたモルタルを塗る外壁です。工場で画一的な模様で作られるサイディング外壁に対して、モルタル外壁は現場ごとの職人によって仕上がりが左右されるため、ひとつとして同じ外壁はありません。
モルタル外壁には、同じようなモルタル素材や漆喰を塗って外壁に模様をつけます。
なお、割れや表面に白い粉が出てくるチョーキングなどの症状が発生している場合は、塗装を行う前に補修が必要です。
リシン仕上げで質感ある模様に
リシン仕上げは、モルタル外壁の中でも一番標準的に使われている模様です。砂利や砂、樹脂、着色材などを混ぜ合わせたリシンという塗料を吹き付けます。
日本家屋などに採用されることが多く、ザラザラとした質感が特徴です。
スタッコ仕上げで高級感のある模様に
スタッコ材といわれるセメントと砂、砂利、合成樹脂を混ぜた塗料をコテやローラー、スプレーガンを使って塗ります。凹凸で陰影を出し、高級感のある模様になります。
均一に塗れるスプレーガンに比べて、コテやローラーは職人によって仕上がりに差が出ます。塗装方法で模様が変わる繊細な面も持ち合わせています。
左官仕上げで独自性のある模様に
左官仕上げは、職人がコテや刷毛を使って仕上げる方法です。雰囲気のある昔ながらの建造物に使われている漆喰やモルタルを使います。
模様には、以下のような種類があります。
模様の種類 | 画像 | 説明 |
---|---|---|
コテ波仕上げ | 塗った跡をそのまま残す | |
扇仕上げ | 扇のような模様をつける | |
スパニッシュ仕上げ | 長方形の塗り跡を残す | |
刷毛引き仕上げ | 刷毛でなぞって模様をつける |
また、上記以外にも、多くの模様があります。左官仕上げは職人の腕が大きく反映されるため、できるかどうかは事前に確認しましょう。
共通で施工可能な模様
サイディング外壁やモルタル外壁など、外壁を選ばずに施工可能な模様もあります。
ステンシルシール工法で好きな絵やイラストをつける
ステンシルシール工法は、ステンシルシールといわれるシールを使って模様をつける工法です。
模様が切りぬかれているシールの上から塗料を塗ります。これを使えば、イラストや文字も描けます。
手描きで唯一無二の絵を描く
外壁に手描きで模様をつける方法です。お気に入りのイラストや、中にはキャラクターを外壁に描いてもらう方もいます。
手描きに関しては、施工会社によって得意不得意があるため、依頼先にあらかじめできるかどうかの確認が必要です。
外壁の模様を選ぶときのポイント
外壁の模様は、家の印象を大きく左右します。また、外壁工事は決して安価ではないため、後悔しないようにポイントをしっかり押さえておきましょう。
元の模様を生かすならクリア塗料を使う
特にサイディング外壁など、元の外壁の模様を保ちたい人は、透明のクリア塗料を使いましょう。
コーティング機能があるため、外壁の劣化を防ぐ効果があります。耐用年数は、アクリルやウレタン、シリコンなど、樹脂によって変わります。
種類 | 耐用年数の目安(年) |
---|---|
アクリル | 5~8 |
ウレタン | 5~10 |
シリコン | 10~12 |
詳しくは、クリア塗装の種類で確認できます。
事前にサンプルをしっかり確認する
外壁塗装では、色や模様に関して「想定とイメージが違う」と後悔するケースがよくあります。後悔をしないために、必ずサンプルを確認しましょう。
太陽の明るさによって、色や模様の雰囲気は大きく変わります。ステンシルシールなどでつけたいと思っていた模様が、背景色の影響を受けて「思っていたのと違う」となってしまうかもしれません。
日中の日光がしっかり当たっている時間や、西日の差す夕暮れ時など、それぞれの時間にサンプルを持って確認しましょう。
施工会社によっては、以前塗装した物件の住所を教えてくれることがあります。気になる色や模様の前例がある場合は、居住者に迷惑をかけないように注意しながら、実際の物件を見てみるとよいでしょう。
屋根とのバランスを考える
外壁の模様を考えるときは、屋根とのバランスを考えましょう。
たとえば、日本家屋に使われるような和瓦が乗っている家の外壁を洋風にすると、バランスの悪い家だと感じるでしょう。
外壁の模様が悪目立ちしないように、屋根との組み合わせを考慮して選定しましょう。
施工会社の選び方
施工会社によっては、扱える模様と扱えない模様があります。特に手書きの模様は、施工会社の技術によって仕上がりに大きな差があります。
施工会社に見積もりを依頼するときは、どのような外壁にしたいかをある程度決めておきましょう。おおまかでも自分のイメージがあると、優良な施工会社であれば、親身になって要望に合わせた提案をしてくれます。
また、優良な施工会社を見つけるには、無料の一括見積もりサイト「ぬりマッチ」を利用して、複数の施工会社に見積もりをもらいましょう。
ぬりマッチは、独自の審査基準を設けており、厳しい審査を通過した優良な施工会社のみが加盟しています。そのため、外壁工事が初めての方でも安心して利用できます。