外観のリノベーションは、家の印象を大きく変えられます。しかし、費用が高くて手が出せないと思っていませんか。実は、低予算でも素敵な外観に変身させる方法があります。
この記事では、外観の部分別にリノベーション費用の相場と費用を抑えて、素敵な外観にするポイント4選を解説します。外観の新しい魅力を、リノベーションで引き出しましょう。
もくじ
外観のリノベーション費用相場は約100〜200万円
ここでは、主に以下の5カ所のリノベーション費用の内訳を解説します。
- 外壁
- 屋根
- 玄関ドア
- 窓
- 看板
外壁のリノベーション費用
外壁のリノベーション方法には、いまの外壁をそのまま生かす「塗装」と、外壁ごと撤去して新しいものと交換する「張り替え」の2種類があります。
塗装は約100万円
一般的に塗装費用は、約100万円が目安とされています。外壁塗装の費用は施工範囲や建物の広さ、塗料の種類などによって異なります。
また、建物の状態や塗装の品質によっては費用が変動する場合があります。一般的な建物である30坪（118.8㎡）の100万円の内訳は、次のとおりです。
| 作業内容 | 単価 | 30坪の場合の費用（万円） |
|---|---|---|
| 仮設足場 | 600〜800円/㎡ | 14〜19 |
| 飛散防止ネット | 100〜200円/㎡ | 2〜4 |
| 高圧洗浄 | 100〜300円/㎡ | 1〜4 |
| 養生 | 250〜400円/㎡ | 3〜5 |
| シーリング打ち替え | 900〜1,500円/㎡ | 10〜18 |
| 下地補修 | 1,700〜2,500円/㎡ | 20〜30 |
| 塗装（シリコン塗料） | 2,500〜3,200円/㎡ | 30〜40 |
| 産業廃棄物処理費 | 1〜3万円 | 1〜3 |
| 現場管理費 | 3〜5万円 | 3〜5 |
| 合計 | 84〜128 | |
張り替えは約200万円
外壁の張り替えの費用は、約200万円が目安とされています。一般的な建物である30坪（118.8㎡）の200万円の内訳は、次のとおりです。
| 作業内容 | 単価 | 30坪の場合の費用（万円） |
|---|---|---|
| 仮設足場 | 600〜800円/㎡ | 14〜19 |
| 飛散防止ネット | 100〜200円/㎡ | 2〜4 |
| 既存外壁の解体 | 1,100〜1,740円/㎡ | 13〜21 |
| 土台： | 280〜440円/㎡ | 3〜5 |
| 土台： | 1,200〜1,800円/㎡ | 14〜21 |
| 土台：水切り板金 | 1,330〜2,000円/㎡ | 16〜24 |
| 外壁材（金属系サイディング） | 4,000〜6,000円/㎡ | 48〜72 |
| シーリング打ち | 900〜1,500円/㎡ | 10〜18 |
| 塗装（シリコン塗料） | 2,500〜3,200円/㎡ | 30〜40 |
| 産業廃棄物処理費 | 1〜3万円 | 1〜3 |
| 現場管理費 | 3〜5万円 | 3〜5 |
| 合計 | 154〜232 | |
屋根のリノベーション費用
屋根のリノベーションは、建物の保護や耐久性向上のために重要です。
屋根は雨風を直接受ける場所であり、劣化しやすい部位でもあります。屋根をリノベーションすることで、雨漏りしない美しい外観を手に入れましょう。
塗装は約50万円
屋根塗装の費用は屋根の広さや形状、塗料の種類などによって異なります。一般的には約40〜60万円が目安とされています。
屋根の状態や塗料の品質によって費用が変動する場合がありますので、実際に見積もりを取るとよいでしょう。
一般的な建物である30坪（66㎡）の50万円の内訳は、次のとおりです。
| 作業内容 | 単価 | 30坪の場合の費用（万円） |
|---|---|---|
| 仮設足場 | 600〜800円/㎡ | 14〜19 |
| 飛散防止ネット | 100〜200円/㎡ | 2〜4 |
| 高圧洗浄 | 100〜300円/㎡ | 1〜4 |
| 縁切り | 500〜600円 | 3〜4 |
| 塗装（シリコン塗料） | 2,500〜3,200円/㎡ | 16〜21 |
| 産業廃棄物処理費 | 1〜3万円 | 1〜3 |
| 現場管理費 | 3〜5万円 | 3〜5 |
| 合計 | 40〜60 | |
葺き替えは約100万円、カバー工法は約80万円
屋根の葺き替えとカバー工法は、屋根のリニューアルや修理方法として選択されることがあります。
葺き替えとは、古い屋根材を撤去して新しい屋根材を使用する方法です。この方法では、建物の屋根全体を新しくするため、一般的な費用相場は約100～200万円です。
葺き替えは屋根の状態が劣化している場合や、デザインや耐久性を改善したい場合に適しています。施工会社が現地調査し、最適な屋根材を選定し施工します。
一方、カバー工法は既存の屋根のうえに新しい屋根材を重ねる方法です。この方法では、屋根の形状や構造を変えずに、古くなった屋根を補修できます。
一般的な費用相場は、約80～150万円です。カバー工法は屋根の劣化や漏水が限定的な場合に適しており、リーズナブルな費用で屋根の寿命を延ばせます。施工会社が現地調査し、適切な材料を選定し施工します。
玄関ドアは約30万円
玄関は建物の入り口で、とても目に入りやすく、リノベーションをすることで印象が大きく変わります。また、建物のセキュリティ面においても非常に重要な要素です。
玄関の取り替え工事の費用は、玄関のサイズや素材、デザインなどによって異なります。一般的には取り替え工事込みで、約30～40万円が目安とされています。
また、中古住宅で木製ドアの場合は塗装するだけでもキレイな外観にすることも可能です。外装だけの場合、約5〜20万円でリノベーションができます。
窓は約20万円
窓のリノベーションは、建物の快適性やエネルギー効率の向上において重要な要素です。窓の取り替え工事の費用は、窓のサイズや素材、ガラスの種類などによって異なります。
| 作業内容 | 費用相場（万円） |
|---|---|
| 窓のサッシ本体のみの交換 | 3〜5 |
| 窓と枠の交換 | 20〜40 |
| 内窓の設置 | 8〜15 |
| ガラス（サッシ、サッシ枠はそのままにガラスのみ）の交換 | 5〜15 |
窓の交換には、既存の窓の取り外しや新しい窓の取り付けなどの作業が含まれます。費用を見積もりする際には、主に以下のポイントに注意しましょう。
- 窓の種類
- 窓のサイズ
- 窓の素材
窓の種類には、引き違い窓、上げ下げ窓、FIX（はめ殺し）窓、すべり出し窓など多数あります。また、窓のサイズによっても費用が異なります。
さらに、素材にも種類があり、木製窓、アルミニウム窓、ビニール窓などがあります。窓交換の費用は、上記3点で大きく変わるため、実際に見積もりを取ることをおすすめします。
看板は約5万円
店舗の経営を考えている場合、看板のリノベーションは、宣伝やブランディングにおいて重要な役割を果たします。
| 作業内容 | 費用相場（万円） |
|---|---|
| 看板制作 | 4〜10 |
| 取り付け作業 | 2〜5 |
| 塗り替え・塗り直し | 1〜4 |
看板にも種類が多数あり、サイズも異なります。実際に求めているものによって、費用が大きく変動するため、詳細な金額を知りたい場合には施工会社に見積もり依頼をしましょう。
リノベーション費用を抑えて素敵な外観にする方法4選
ここからは、リノベーション費用の削減方法について解説します。費用を抑えつつ、素敵な外観にするポイントは主に以下の4つです。
- 助成金や補助金を活用する
- 耐久力の高い材料を選ぶ
- 優先順位を決める
- 外壁工事の一括見積もりサイトを使う
それぞれ、詳しく解説します。
助成金や補助金を活用する
リノベーションでは、一定の条件を満たせば、助成金や補助金を活用できます。外観のリノベーションでは、外壁や屋根、窓の断熱化が当てはまります。
補助金や助成金には国から提供されるものと地方公共団体（自治体）から提供されるものがあり、種類もさまざまです。
詳細については、お住まいの地方公共団体に問い合わせてください。リノベーション前に申請が必要なものもありますので、計画的に申請しましょう。
必要書類の準備
助成金や補助金の申請には、必要な書類が複数あります。一般的には、申請書類や証明書類、見積書、領収書、住民票などが求められます。これらの書類は申請する補助金、助成金によって異なります。
申請書類の用意や証明書類の作成には、施工会社の助けを借りるのもおすすめです。必要な情報や書式についてアドバイスを受けることで、スムーズに申請手続きができます。
助成金や補助金の活用には時間と手間がかかる場合もありますが、数十万円といった大幅な費用削減につながります。助成金や補助金を活用し、素敵な外観を手に入れましょう。
性能の高い材料を選ぶ
耐久力の高い材料は初期費用が高くなってしまいますが、長期的な目線で見るとトータルコストを安くできます。コストパフォーマンスの高い材料を選ぶことで、費用削減を目指しましょう。
求められる性能とは
材料は、主に下記7つの性能が求められます。
- 耐候性
- 紫外線などに耐える性能
- 耐久性
- 物理的な影響に耐える性能
- 耐水性
- 水が染みないように耐える性能
- 断熱性
- 外気の暑さや寒さを遮断する性能
- 遮音性
- 外部の音を遮断する性能
- 耐震性
- 地震に対して耐える性能
- 意匠性
- 外観の見た目、デザインの性能
性能の高い材料を選ぶためには、その材料の性能や特性の理解が重要です。材料の選定においては、施工会社に性能と費用を比較した見積もりを依頼するとよいでしょう。
コストパフォーマンスを考える
材料の選定は、コストパフォーマンスが大切です。いくら耐久性の高い材料でも、予算に見合わない場合はバランスを考えましょう。
予算内でもっとも耐久性が高く、外観に相応しい材料を選ぶことが重要です。
また、価格だけでなく、長期的なコストやメンテナンス費用も考慮しましょう。安い材料だと頻繁にメンテナンスが必要で、トータルコストが高くなることもあります。
たとえ初期投資が高くても、メンテナンスや修繕費用が少なく済む材料を選ぶことで、長い目で見たときのコストパフォーマンスが向上します。
メンテナンスの容易さの確認
材料を選ぶ際には、メンテナンスの容易さも考慮しましょう。外観の美しさを持続させるには、定期的なメンテナンスが必要です。材料の特性や特徴を確認し、メンテナンス作業の手間やコストを見積もりましょう。
たとえば、塗装やクリーニングが容易であるか、定期的な補修や交換が必要ないかなどを確認しましょう。メンテナンスが容易な材料を選ぶことで、将来的な手間や費用を抑えられます。
優先順位を決める
外観のリノベーションをする際には、まず優先順位を決めることが重要です。これにより、費用を削減しつつ、素敵な外観にできます。
必要な箇所の特定
まず、リノベーションが必要な箇所を特定しましょう。
外観全体を一度にリノベーションをするのではなく、重要な箇所に絞って取り組むことで、効果的に費用を抑えられます。
たとえば、外壁のみや屋根のみなど、見た目や機能性に大きな影響を与える部分に注目しましょう。
優先度の設定
見た目だけでなく、改修が必要な場所がどこかを把握しましょう。改修がもっとも必要な部分や、外観の印象を大きく左右する部分を優先的に取り組むことで、限られた予算内でより効果的なリノベーションが可能です。
優先度は、見た目や機能性、耐久性などを考慮して決めましょう。たとえば、外壁が傷んでいる場合は、外壁のリノベーションを優先して行うことで、建物全体の印象を改善できます。
また、窓からの断熱性能の低下が問題となっている場合は、窓のリノベーションに優先度を置くことで、快適な室内環境の確保やエネルギーの節約につながります。
優先順位を決める際には、施工会社からアドバイスを受けることもおすすめです。見積もりを依頼するときに、相談してみるとよいでしょう。
プロの目線から見た優先度の設定や改修の必要性を確認することで、納得のいくプランを教えてもらえます。より最適な材料を見つけたい場合や具体的な費用相場を知りたい場合は、複数の施工会社の比較がおすすめです。
外壁工事の一括見積もりサイトを使う
どの施工会社にリノベーションを依頼するか迷ったときは、外壁工事の一括見積もりサイト「ぬりマッチ」がおすすめです。
ぬりマッチは、リノベーションしたい物件の情報などを入力すると、自動でおすすめの施工会社を選定してくれます。一度の入力で複数社に見積もり依頼できるので、ぜひご利用ください。