外壁タイルは、高級感のあるおしゃれな見た目で耐久性も高いため、人気があります。しかし、幅広い種類やデザインがあるため、どれを選べばよいか悩む人も多いでしょう。
外壁タイルの魅力や人気のデザインを紹介するので、後悔しない選択をしましょう。また、メンテナンス方法も確認しておくと安心です。
外壁タイルは魅力がいっぱい!
外壁タイルは、以下のような魅力があるため、人気が高い外壁材です。
- 高級感のある見た目
- 耐久性がある
- 耐水性がある
- 経年劣化が少ない
ただし、施工が難しく、費用が高いというデメリットもあります。
高級感のある見た目
一番のメリットは、美しい見た目です。ほかの外壁材にはない独特の高級感を出せます。
また、豊富なデザインがあり、色や質感、並べ方などでさまざまな組み合わせができるため、自身の好みに合った外壁にできます。
耐久性がある
外壁タイルは
以下は、ほかの外壁材と耐用年数を比較した表です。
外壁材 | 耐用年数の目安(年) |
---|---|
サイディングボード | 20~30 |
ALC | 50 |
タイル | 60 |
ただし、上記の耐用年数は定期的にメンテナンスすることが前提です。とはいえ、適切なメンテナンスをすれば60年もの間使い続けられるのはメリットといえるでしょう。
耐水性が高い
耐水性が高いのも魅力のひとつです。一般的に使用される磁器タイルであれば、吸水率が1%以下のため、ほとんど雨水を吸い込みません。
ほかの外壁材の場合、雨水を吸い、その雨水が凍ることで外壁材が破壊されて落下することがあります。こういった凍害による破損や雨漏りが、外壁タイルではほとんど起こりません。
経年劣化が少ない
外壁タイルは自然素材で作られているため、経年劣化が少ないのが特徴です。ほかの外壁材は、太陽光(紫外線など)が当たると退色しますが、外壁タイルはそれがほとんどありません。
何年たっても同じ色合いをキープでき、見た目がほとんど変わりません。
【注意】デメリットもある
前述したとおり、外壁タイルは数多くの魅力がありますが、以下のようなデメリットもあります。
- 費用が高い
- 施工が難しい
以下は、ほかの外壁材と施工費用を比較した表です。
外壁材 | 施工費用の目安(円/㎡) |
---|---|
サイディングボード | 4,000~1万 |
ALC | 7,000~1万5,000 |
外壁タイル | 8,000~3万 |
このように、外壁タイルはサイディングボードと比べて2倍以上の費用がかかります。ただし、経年劣化やメンテナンス頻度も少ないため、一概にデメリットとはいえないことも頭に入れておきましょう。
また、基本的に外壁タイルは、下地にモルタルや弾性接着剤を使って張り付けますが、乾燥期間を空けすぎてしまうと浮きや剥がれが発生するおそれがあります。
経験の浅い職人によくあるミスですので、施工を依頼する際は経験豊富な会社を選定しましょう。
外壁タイルの種類
外壁タイルはサイズや薬品、素地などの違いによって、さまざまな種類に分けられます。
外壁タイルのサイズ
外壁タイルの代表的なサイズには、以下のような種類があります。
サイズの種類 | 大きさ(1枚あたり) | 特徴 |
---|---|---|
45ニ丁 | 95㎜ × 45㎜ |
|
108㎜ × 60㎜ |
|
|
ニ丁掛け | 227㎜ × 60㎜ |
|
上記以外にも、レンガや石などの質感のブリックタイルなどは、さまざまなサイズが販売されています。
費用を重視するのであれば「45ニ丁」、デザインを重視するのであれば「ニ丁掛け」やそれ以外の製品を選定するとよいでしょう。
外壁タイルの使用薬品
外壁タイルは
使用薬品の種類 | 特徴 |
---|---|
ラスター |
|
マット |
|
|
個性的なイメージを演出したいのであれば「ラスター
外壁タイルの素地
外壁タイルは、素地にも以下のようにさまざまな種類があります。
素地の種類 | 吸水率 | 特徴 |
---|---|---|
磁器質 | 1%以下 |
|
せっ器質 | 5%以下 | 磁器質より加工しやすい |
陶器質 | 22%以下 |
|
ただし、陶器質は吸水率が高く、凍害を起こしやすいため、使用するのであれば内装材として使うのがよいでしょう。
おしゃれな外壁タイルの色やデザイン
外壁タイルにはおしゃれな色やデザインの商品が豊富にそろっています。
人気がある外壁タイルの色
人気がある外壁タイルの色を紹介します。
白
白い外壁タイルは爽やかな印象を与え、リゾート感を演出できるため、人気が高いです。
一方で汚れが目立つため、定期的に洗浄などのメンテナンスが必要でしょう。
黒
黒い外壁タイルを採用すると、重厚感を演出できます。汚れも目立ちにくく、人気が高い色のひとつです。
ただし、黒は熱を吸収する特徴があるため、夏場に室内温度が高くなるおそれがあります。
ベージュ
採用されることが多いベージュの外壁タイルは、近隣住宅とも調和が取れやすいメリットがあります。
グレー
グレーの外壁タイルは、ベージュと同様に、近隣住宅とも調和が取れやすいメリットがあります。
一方で、シックな仕上がりで落ち着いた雰囲気が演出できるため、人気がある色です。
外壁タイルでデザインするおしゃれな家
外壁タイルを採用することで、おしゃれな家にできます。外壁タイルにはさまざまな種類やデザインがあるため、それぞれの特徴を把握したうえで自身のイメージするものを選びましょう。
オーソドックスな寄棟 屋根と組み合わせたデザイン
一般的な
長年に渡り愛されているデザインで、飽きにくいといわれている外壁タイルに適しています。
ヨーロッパ風のデザイン
ヨーロッパ風を演出するには、ネイビーなどの配色がよいとされていますが、ブラウンや白などでも実現できます。カラーシミュレーションなどを参考にしてみましょう。
温かみのある和風のデザイン
外壁タイルで和風の家をデザインするのは難しいといわれています。しかし、ブラウンや白、黒などを取り入れることで温かみのある和風の雰囲気を演出できます。
外壁タイルのメンテナンスについて
外壁タイルのメンテナンスについて解説します。
外壁タイルのメンテナンスは不要って本当?
外壁タイルは耐久性が高いため、メンテナンスフリーといわれることがありますが、実際はどうなのでしょうか。
ほかの外壁材とのメンテナンス頻度の違いを以下の表にまとめました。
外壁材の種類 | メンテナンス頻度 | 費用の目安(円) |
---|---|---|
サイディングボード | 約7年~15年(塗装の塗り替え) | 1㎡あたり7,000~1万 |
ALC | 約10年~15年(塗装の塗り替え) | 1㎡あたり7,000~1万5,000 |
外壁タイル | 基本的に不要(適宜張り替えが必要) | 1枚あたり800円 ※材料代別途 |
外壁タイルは、基本的に塗装などのメンテナンスは不要です。しかし、一部のタイルが剥がれることはあるため、都度張り替える必要があります。
また、外壁タイル自体は耐久性が高いですが、タイル同士の隙間を埋めているコーキングや下地の部分は劣化します。そのため、最低でも10年に1度はタイルの打診検査を行い、劣化状況を把握しましょう。
劣化症状と補修方法
外壁タイルの代表的な3つの劣化症状を補修方法と併せて紹介します。
浮き
数枚の浮きであれば接着剤の注入で固定できます。新たなタイル材が必要ないため、注入1カ所につき約300円と、安価で補修が可能です。
ただし、広範囲に渡って浮きが確認された場合は、張り替えが必要です。新たなタイル材が必要な場合、1枚あたり約800円と工事費用などがかかります。
ひび割れ
外壁タイルのひび割れは、下地モルタルのひび割れに追従して起こることがあります。
タイルのみであれば、張り替え費用だけでよいですが、下地モルタルのひび割れがあった場合は、別途の補修費用がかかります。
ひび割れ補修は、1㎡あたり約2,000円が目安です。
剥がれ
外壁タイルにおいて、剥がれは最悪な劣化症状です。運悪く剥がれたタイルが頭部に当たってしまうと、死亡事故につながりかねません。
万が一剥がれてしまった場合は、新しい外壁タイルに張り替える必要があります。
前兆として必ず浮きの症状が出るため、事前に打診検査を実施して剥がれる前に補修しましょう。
一括見積もりサイトで施工会社を探す
外壁タイルは施工が難しいため、施工不良が原因でメンテナンスが必要になるケースもあります。
そのため、施工会社の選定は非常に重要です。劣化したものを直そうとして、さらに状態がひどくなるのであれば意味がありません。
外壁タイルのリフォームやメンテナンスを検討したら、まずは一括見積もりサイトの「ぬりマッチ」を利用しましょう。ぬりマッチは、複数の施工会社から見積もりを無料でもらえるインターネットサービスです。提案内容や担当者の対応を納得がいくまで比較して、依頼先を選べます。