古い家の外壁を塗装するときの基礎知識!リフォームの検討も必要?

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古い家の外壁を塗装するときの基礎知識!リフォームの検討も必要?

古い家の外壁塗装を検討する際は、単に塗り替えるだけでは対応できない場合があります。ここでは、古い家の外壁塗装に関する基礎知識と、リフォームの必要性について解説します。

【基礎知識】古い家の外壁塗装

外壁塗装は経年劣化により色あせや汚れ、コケ、カビなどが生じます。このようにして新築時の美観が損なわれた建物や、外壁の保護機能が失われた塗膜を、塗り替えることで美観を取り戻し、かつ建物の寿命を延ばすことを目的として行うものです。

しかし古い家の場合は、塗装するだけでは対応できなくなってしまうことがあります。

古すぎる家だと外壁塗装ができないかも

外壁のダメージが比較的浅く、ひび割れや欠損などが少ない状態の場合は、塗り替えが可能です。外壁のダメージが大きく、水分がすでに外壁内部に浸入していて外壁材自体の劣化が著しい場合は、表面の塗膜を塗り替えるだけでは不十分といえます。

外壁塗装だけで対応できない家には、次のようなものがあります。

  • 築年数が長く、いままで適切なメンテナンスを怠っていた
  • 外壁に大きなひび割れが多数発生している
  • すでに外壁内部が傷んでいる直貼りサイディング工法の家
直貼りサイディング工法
壁下地材に防水シートを貼り、そのうえに直接サイディングを張り付ける工法

古い家で外壁塗装ができない理由

古い家の外壁は著しいひび割れや剥がれなどが発生していることが多く、水分が外壁の内部にまで浸入していることがあります。そういった状態の家の外壁を塗装しても、塗料が持つ本来の機能を十分発揮させることは難しいでしょう。

したがって、古い家では外壁の状態をよく見極めたうえで、劣化状況によっては外壁の張り替えや外壁材を上から張るカバー工法を選択する必要があります。

古民家は基本的に塗装では対応できない

古民家のような築100年近い日本家屋では、一般的な現代の住宅とは建物の状態や外壁材の種類、施工方法、使用する塗料などが異なります。したがって、現在の劣化状況や使用されている外壁材の種類などをよく見極めて、正しい施工方法を選択する必要があります。

また、古民家では外壁の下地材にまで水分が浸入していることが多いため、単に表面を一般的な住宅と同じように塗装するだけでは水分が邪魔をしてきれいに仕上がらないばかりか、塗料の防水性能を十分に回復させられません。

そのため、施工の難易度が高く、古民家の専門家による事前の調査・診断が非常に重要になります。

外壁塗装ができる家の目安

多少古い家でも外壁の劣化がそれほど進行していない場合は、細かなひび割れや塗膜の剥がれなどが生じていても、塗装前に適切な補修を行うことで外壁塗装を行えます。

一般的には築30年程度までは外壁の塗り替えを行うことで、塗膜の機能を回復できるでしょう。

しかし、長い間外壁のメンテナンスを怠っていた場合や、外壁に著しい剥離やひび割れが多数見られる場合、外壁から雨漏りを起こしている場合は、外壁塗装では対応できないことがあります。

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築30年以上は外壁リフォームがおすすめ

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国内の住宅の平均寿命は約27年といわれていますが、実際には適切なメンテナンスを行うことで50年以上は持たせられます。

しかし、築30年以上でメンテナンスをしてこなかった建物だと、定期的に外壁の塗り替えを行っても数年程度しか持たなくなってしまいます。住宅に使われている外壁材の多くはモルタルまたは窯業系ようぎょうけいサイディングで、耐用年数が30年程度のためです。

したがって、耐用年数が過ぎた外壁は塗り替えではなく、カバー工法(重ね張り)や張り替えなどのリフォームがおすすめです。

外壁カバー工法

雨漏りなどがなく、建物の構造躯体や外壁下地の状態が良好な場合は、外壁カバー工法(重ね張り)で施工できます。

カバー工法とは、既存の外壁材のうえに新しい外壁材を張り付けていく工法のことで、既存の外壁材を撤去しないため張り替えよりも費用を抑えられ、工期も短縮できます。また外壁が二重になるため、断熱性と遮音性が向上するメリットがあります。

一方で壁が二重になるため建物の重量が増えて、地震で建物にかかる負担が大きくなるデメリットがあります。そして、下地や構造躯体の劣化を修繕することもできません。そのため、外壁材には軽量な金属系サイディングが多く使われています。

カバー工法による外壁リフォーム費用は、150~200万円(延べ床面積120㎡程度の場合)になることが一般的です。

外壁の張り替え工事

外壁の張り替えとは、建物の外壁材を一度すべて撤去して新しい外壁材に張り替えることです。カバー工法と違って外壁の重量を増やすことなくリフォームでき、新しい外壁材を自由に選べます。

また、外壁の張り替えに併せて、傷んでいる下地材や柱・梁などの構造躯体を補修・補強できます。したがって、雨漏りやシロアリの害などを受けて構造躯体の補修が必要な場合は、外壁の張り替え工事を行うことになります。

一方、既存の外壁材を撤去するため、それだけ工期が長くなり、費用も高額になります。一般的な外壁張り替え工事の費用相場は180~250万円(延べ床面積120㎡程度の場合)にもなり、カバー工法より30~50万円は費用が多くかかります。さらに使用する外壁材の種類によっても、費用が大きく変わります。

外壁のリフォームを放置したときのリスク

外壁のリフォームは単に建物の見た目の美しさを保つだけでなく、大切な家を雨風や暑さ寒さから守り、快適な生活を送るために欠かせないものです。また、外壁リフォームは、建物の資産価値を保つうえでも非常に重要です。

外壁の劣化をそのまま放置し続けると、塗膜が剥がれて雨漏りの原因となるほか、建物内部に雨水が浸入して構造躯体が腐食し、台風や地震で家が倒壊する原因になるおそれがあります。また、湿度の高い環境は、シロアリを呼び寄せる原因にもなります。

外壁をリフォームせずに放置した場合、家の寿命が短くなる原因になるでしょう。そのため、早めに外壁リフォームを検討する必要があります。

まずは施工会社に相談をする

外壁リフォームが必要かどうかを判断するには、家の外壁の状態をよく確認して、どのような修繕工事を行う必要があるのかを把握しなければなりません。

自分で判断する前に複数の信頼できる施工会社に相談して、まず実際に建物を見てもらうことをおすすめします。

工事に対応できるかどうかは施工会社のチェックが必要です。ぬりマッチから複数社に依頼できるのでご利用ください!

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外壁塗装を検討する目安

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建物を良好な状態で長く維持し続けるには、外壁の塗膜にどのような症状が見られたら塗り替えが必要になるのか把握しておくことが大切です。

そこでここでは、外壁塗装を検討する目安を紹介します。

外壁の色あせ

外壁の色あせは、塗膜の劣化がはじまっていることを示しています。早急に塗り替えを行う必要はありませんが、塗り替え時期が近付いているサインなので、具体的な外壁塗装の計画を立てるようにしましょう。

カビ、コケ、藻の発生

塗膜の防水機能が低下して雨水が浸み込んで外壁が湿っている状態では、カビやコケ、藻が発生しやすくなります。塗膜が劣化しているため、塗り替えの必要なサインといえます。

これらが一度発生すると水で洗い流してもすぐに増殖するため、早めに外壁の塗り替えを行いましょう。

外壁に触れると手に白い粉が付着する

外壁に触れたときに手に白い粉が付着することを、チョーキング現象または白亜化はくあか現象といいます。これは紫外線や風雨などが原因で、塗膜の表面が劣化していることを示しています。

チョーキングの発生を長い間放置し続けると、やがて塗膜の防水機能が低下して、雨水の浸入やカビ、藻の発生、外壁のひび割れなどの原因になります。チョーキング現象が見られるようになったら、外壁の塗り替え時期が到来しているサインといえます。

シーリングの亀裂や剥がれ

シーリングは紫外線によって劣化して次第に柔軟性を失って硬化していき、亀裂や剥がれが生じるようになります。こうなってしまうと完全に防水性能が失われてしまうため、早急に修繕が必要な状態です。

塗膜の膨れ、剥がれ

外壁の塗膜に膨れや剥がれが見られるときには、塗膜内部に水分が浸み込んでいる可能性があります。

塗膜の防水機能が働いていない状態なので、早急に塗り替えが必要な状況といえます。

ひび割れの発生

ひび割れは幅0.3mm未満の小さなものであれば、さほど問題はありません。しかし、それより大きなひび割れが発生すると、雨漏りなどにつながるおそれがあるため、早急に修繕が必要になります。

築10年を経過したとき

国内の住宅の約80%を占めるといわれている外壁材が、窯業系サイディングボードです。窯業系サイディングボードの主成分はセメントなので、もともと防水性能がありません。

そのため、工場を出荷するときに塗装を行って、防水性能を確保しています。しかし、その性能は10年程度で切れてしまいます。したがって、築10年が経過するころには、専門家による点検や診断が必要です。

ただし、使用されている塗料の種類によっては、必ず築10年で塗り替えが必要になるわけではありません。

まとめ

古い家の外壁塗装は、建物の状態によっては単なる塗り替えでは対応できないことがあります。特に築30年以上の家や古民家では、外壁の劣化が進行していることが多く、カバー工法や張り替えなどのリフォームを検討する必要があるでしょう。

外壁のリフォームを放置すると、雨漏りやシロアリ被害などのリスクが高まるため、早めに専門家に相談することが大切です。

まずは、専門家である施工会社に相談してみましょう。ぬりマッチでは複数の施工会社へ見積もりを依頼できる、一括見積もりサービスを提供しています。外壁塗装を検討している方は、ぜひご利用ください。

外壁塗装が可能かどうか、専門家にチェックしてもらいましょう。ぬりマッチなら信頼できる施工会社へ見積もりを依頼できます!

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