外壁塗装の優良事業者の選び方をご存知でしょうか。最近はネットの口コミやランキングを参考にして事業者を選ぶ方法が一般的です。しかし、ネットの口コミやランキングだけで優良事業者を探すことは難しいです。お金で情報を操作していたり、実際とは異なる施工写真を掲載していたりするためです。
そこで今回は、外壁塗装の優良事業者を選ぶためのポイントを紹介していきます。あわせて、悪質事業者の特徴も確認しましょう。
外壁塗装の優良事業者の特徴は?
外壁塗装が完成してしまうと、どのような施工で塗装を行ったかを確認できないため、事前の見極め方を押さえておくことが大切です。ここでは、外壁塗装の優良事業者の特徴を紹介します。
塗装技能士が施工するかどうか
優良事業者では、塗装技能士が在籍していることが一般的です。
建築塗装においては、都道府県知事が認定する二級塗装技能士と、国家資格となる一級塗装技能士があります。試験を受けるには、二級の受験資格では2年、一級では7年の実務経験が必要になります。一級塗装技能士であれば、最低でも7年の実務経験と国が定めた基準以上の技術を持った職人が施工するという安心感があります。
外壁塗装の作業を行う上では、塗装技能士の資格がなくても問題ありません。誰でもできてしまうからこそ、資格を持っているということが重要なポイントです。
自社の職人が施工するかどうか
優良事業者では、自社の職人が施工しています。自社の職人が施工するメリットは、以下の3点が統一されることです。
- 塗料の品質
- 細部の納まり
- 仕上げの施工方法
塗料の品質
外壁塗装で使用する塗料には、水性と弱溶剤が一般的に使用されています。さらに、塗料の原液のみで施工できる1液タイプと、原液に硬化剤を混ぜて使用する2液タイプに分かれています。塗料に加える硬化剤の割合はメーカーによって決められていますが、塗料を薄めるための割合には幅があります。水性の塗料では水、弱溶剤の塗料ではシンナーを使って希釈します。自社の職人であれば希釈の割合も事業者で決まっているので、外壁塗装の品質を一定に保つことができます。
細部の納まり
外壁塗装の仕上がりに影響する大事な工程に、養生があげられます。養生は塗装しない場所を保護するために行う作業です。外壁塗装する建物は、構造や納まりがさまざまで、一定のルールがなければ養生を進めるのも難しいことがあります。建物全体を通してルールに従った養生をすることで、最終的な仕上がりも一定に仕上げることが可能です。
仕上げの施工方法
具体的には、サイディングの塗装を行う場合には、縦横にローラーを動かして塗装するなどの細かな施工方法です。外壁塗装全体で見ると小さな違いに思われがちですが、ローラーの動かし方ひとつで、最終的な仕上がりのテクスチャーが変わってしまうこともあります。自社の職人が施工することで、細かな部分でのルールの徹底が可能になります。
施工実績の公開できるかどうか
優良事業者を選ぶには、施工実績の公開をしていることも大事なポイントです。施工実績を公開することで、多くの方にすでに選ばれているという証もなります。さらに、外壁塗装の工程の中で隠れてしまう、施工状況の写真や解説も同時に公開されていると、より安心です。
外壁塗装の悪質事業者の特徴は?
外壁塗装では、優良事業者のふりをした悪質事業者も少なからず存在します。外壁の状態から過度な不安を煽って契約を取ろうとする事業者もいるので注意が必要です。ここでは、外壁塗装の悪質事業者の特徴を紹介していきます。
相場とかけ離れた金額の提示をする
外壁塗装にかかる金額は、決して安くはありません。相場とかけ離れた金額の提示をする事業者には注意が必要です。ただし、外壁塗装に使用する塗料はグレードによって、金額の差が大きくなることがあります。あくまで外壁塗装にかかる金額が、相場と比べてかけ離れた金額ではないかを判断することが大事です。
また、キャンぺーとして足場代無料や、本日中の契約で割引しますなどの営業トークにも注意が必要です。外壁塗装するには必ず足場が必要ですし、契約する時期によって工事内容が大きく変わることもありません。
外壁塗装に関する知識が乏しい
外壁塗装は、1軒1軒の建物の状態に合わせて最適な塗料や、施工方法を判断する知識が求められます。使用する塗料を間違えてしまうと、塗膜のひび割れや剥離などの塗装後のトラブルにも発展してしまいます。
悪質事業者では、外壁塗装に関する知識が乏しい社員が営業しているケースが散見されます。また、塗料の知識以外にも建物全般の知識が必要になるケースもあります。具体的には、サイディングの劣化が進んでしまった結果、塗装だけでは改善することが難しくなる、といったことです。本来であれば、サイディングの張替えや下地の補強などを提案する必要がありますが、知識が少ないために外壁塗装の提案しかできないことがあります。
下請けや外注の職人が施工する
悪質事業者の中には、下請けや外注の職人が施工することがあります。すべての下請けや外注の職人が悪いわけではありません。施主との間で決めた工事内容をしっかりと伝え、工事管理まで行っていれば悪質事業者ではありません。
しかし、下請けや外注の職人に丸投げしてしまう事業者もあるので注意が必要です。自社の職人が施工するケースとは逆に、仕上がりの品質を保つことが難しいです。
外壁塗装の優良事業者を選ぶコツ
外壁塗装の優良事業者を選ぶことは、とても難しい作業です。明らかに悪質な事業者の場合には簡単に判断することもできますが、優良事業者と悪質事業者を分けるラインは曖昧なことがほとんどです。外壁塗装にかかる金額や施工方法に関して、確実なルールがないことも原因のひとつです。
ここでは、外壁塗装の優良事業者を選ぶコツを紹介していきます。
外壁塗装の金額の相場を知る
外壁塗装の優良事業者を選ぶには、金額の相場を知っておくことが大事です。事業者から提示された金額が相場と比べて、安いのか高いのかを判断する必要があります。建物の構造や経年劣化の状態、使用する塗料のグレードによって金額も大きく変わってしまいますが、建物の大きさと塗料のグレードによる相場は把握しておきましょう。
また、外壁塗装という大きな金額だけではなく、仮設足場工事費や外壁塗装費、付帯部分塗装費などの細かな項目も理解しておくことが理想的です。工事明細のない一式の見積書には注意が必要ですが、細かすぎる項目で分かりにくい見積書にも注意が必要です。
付帯部分について、たとえばアルミサッシの塗装は以下の記事を参考にしてください。
外壁塗装に関する最低限の知識を勉強する
外壁塗装に関する最低限の知識を勉強することも大事です。具体的には外壁塗装を検討する時期や、塗膜の劣化のサインなど悪質事業者が不安を煽ってくるポイントを知っておくことです。
外壁塗装の施工周期は一般的には10年程度とされています。塗膜の劣化サインとしてはチョーキングやコーキングのひび割れなどがありますが、劣化のサインが見られるからといって、すぐに外壁塗装をしないといけないわけではありません。また、屋根の状態など普段の生活では見ることができない場所の劣化を指摘して不安を煽る事業者には注意が必要です。
外壁塗装事業者の比較サイトを使う
外壁塗装の優良事業者を選ぶコツは、たくさんの事業者を比較することです。ひとつの事業者が提示する工事内容が正しいわけではありません。
外壁塗装の金額の相場を比較するように、複数の事業者を比較して検討することが重要なポイントです。当サイトでは、無料で簡単に事業者を比較できるサービスを提供しています。優良事業者を見つけたいという方は、ぜひ活用してみてください。