外壁の帯板(幕板)とは?役割や種類、メンテナンス方法をわかりやすく解説

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外壁の帯板(幕板)とは?役割や種類、メンテナンス方法をわかりやすく解説

外壁や屋根にはさまざまな部材が取り付けられており、それらを合わせて付帯部といいます。実はそのなかでも、外壁の帯板おびいた幕板まくいた)は建物の見栄えを大きく左右する部材です。

しかし、外壁と同様に雨水などが原因で劣化するため、美観を保つには定期的なメンテナンスが必要です。ここでは帯板の役割や具体的なメンテナンス方法などを紹介します。

外壁の帯板おびいたとは

ここでは、帯板とは外壁のどの部分のことなのか、どのような役割を果たしているかなど、基本的な内容を解説します。

帯板は外壁のアクセント

帯板とは、1階と2階の外壁を区切るための仕切り板のことです。幕板とも呼ばれており、境界的な役割や美観を目的とした化粧材の役割があります。

帯板(幕板)

帯板(幕板)

そのため、帯板を外壁より濃い色にしてアクセントにするなど、色のコーディネートも非常に重要です。

基本的には、1階と2階の外壁を区切るために使われるため、横向きに取り付けます。しかし、家のデザインによっては縦に取り付けるケースもあり、付け柱や化粧柱と呼ばれることもあるようです。

横向きと縦向きに取り付けられた帯板

横向きと縦向きに取り付けられた帯板

また、1階と2階で外壁の素材や種類が異なる場合に、その境目を隠す役割もあります。

いずれにしても、帯板はあくまでも建物の見た目を美しくするものだといえます。

帯板の素材

帯板の素材には、さまざまな種類のものがあります。

窯業系の素材

窯業系は、メーカーにより素材は多少異なりますが、セメントにそれぞれ以下のような繊維質を混ぜて形成したものです。

  • 木質繊維
  • 無機質繊維
  • 有機質繊維

最近人気の素材は、ケイカル板と呼ばれている繊維混入セメントケイ酸カルシウム板を使用し、その上からセラミックコーティングを行った帯板です。コーティングはセラミックのほかに、2種類以上のものを混ぜた複合樹脂などがあります。

人気の理由は、耐水性と耐火性があり、軽量で切断しやすいためです。

金属系の材質

金属系の帯板は鋼板で、たとえば以下のようなものがあります。

  • トタン(溶融亜鉛メッキ鋼板)
  • 鉄素材(ガルバリウム鋼板)
  • アルミニウム
  • ステンレス

凍結やひび割れに対する耐久性があるため、寒い地域での使用におすすめです。

一方で、金属はさびやすく、海の近くなど塩の多い地域には適していないかもしれません。傷がつきやすく、温度の変化によって形が変わりやすいのも気になるところです。

樹脂系の素材

樹脂系の帯板は、プラスチックのひとつである塩化ビニル樹脂が材料です。耐久性が非常にあるため、寒い地域や塩害の多い地域にも適しています。

北米で人気ですが日本でのシェアが少ないため、扱える業者が限られています。

木質系の素材

木質系の素材は天然の木ですが、日本の場合、主にスギやヒノキ、マツなどが無垢材として使われています。無垢の木ならではの断熱性に優れた温かみがあります。

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帯板のメンテナンス方法と価格

外壁をおしゃれにしてくれる帯板ですが、日々外にさらされているため、外壁と同様に劣化してしまいます。

そのため、定期的な塗装などのメンテナンスが欠かせませんが、帯板の劣化状態によって必要な作業は異なります。

軽度の剥がれにはケレン作業と塗装

帯板の塗装が剥がれただけの状態は、軽度のダメージといえるため緊急性は低いですが、メンテナンスは必要です。ただの剥がれと思って放置していると、みるみるうちに劣化が進んでいきます。

そのため、紙やすりなどで帯板の古い塗装や汚れ、さびを落としてきれいにするケレン作業をしてから再塗装をします

ケレン作業によって再塗装する箇所の表面の凸凹がなくなり、塗料がきれいにつきます。塗り面がきれいになるだけでなく、塗装が長持ちするメリットがあります。

費用は、1メートルあたり800〜1,200円が目安です。

ひび割れにはコーキング処理も必要

塗装が剥がれただけでなく、ひび割れや欠けが発生した場合は、塗装前にコーキング処理をして表面を平らにします。コーキング処理は、ペースト状の充填剤じゅうてんざいで隙間を埋める作業です。

コーキング処理とケレン作業をしたら、再塗装をします。補修箇所によってはハケを使用して念入りに塗ります。

作業工程がひとつ多いため、メンテナンス費用の相場も少し高くなるようです。状況や修理会社によって異なりますが、1メートルあたり800~1,400円が目安です。

割れや欠けは帯板の交換

帯板が割れたり欠けたりしている場合は、ケレン作業やコーキング処理だけでは修復不可能です。帯板自体を交換する必要があります。

ケレン作業やコーキング処理は、小さくて細かい軽度の剥がれには有効ですが、広い範囲の割れや欠けには向いていません。

割れや欠けがある部分の帯板を取り外し、新しい帯板を専用の釘で固定して取り付けます。面ごと交換すれば、交換しない箇所との切れ目は気にならないでしょう。

また、帯板は外壁よりわずかに飛び出た状態になっているため、そのままだと雨水がたまって劣化の原因になるおそれがあります。帯板の上にコーキングや三角シールで雨水が流れやすいようにします。

雨水が流れるように上部にコーキングを施した帯板

雨水が流れるように上部にコーキングを施した帯板

費用の相場は1メートルあたり約8,000円といわれてますが、交換する帯板の種類などで異なります。

注意点は、交換したい帯板がすでに生産中止などの理由でまったく同じものが手に入らない可能性があることです。特にデザインが凝ったものは入手が難しいかもしれません。そのときは、専門の修理会社などに相談してみましょう。

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帯板をメンテナンスするときのポイント

ここでは、少しでもお得にメンテナンスするコツやメンテナンス回数を減らす方法を紹介します。

長期間メンテナンスが不要になる板金巻き工事

帯板のメンテナンスは約5~10年に一度行う必要があるといわれていますが、長期間メンテナンスが不要な板金巻き工事という方法があります。

板金巻き工事は、ガルバリウム鋼板という金属を帯板にかぶせる工事で、カバー工事とも呼ばれています。

帯板のひび割れや剥がれは、雨水が帯板に入り込んで発生します。しかし、板金巻き工事をすると金属をかぶせるため、雨水だけでなく紫外線にも強いです。また、ガルバリウム鋼板は非常に耐久性に優れているため、メンテナンスは約20年に1回ですみます

見た目もきれいに仕上がるなど、メリットが多いため、帯板のメンテナンスを考えているなら板金巻き工事を検討してみましょう。

外壁や屋根と同時にメンテナンスをする

外壁の高い場所にある帯板をメンテナンスするには、足場の設置が必要です。そのため、外壁や屋根のメンテナンスと同時に行うことをおすすめします。

一般的に、足場設置の費用は約15万円かかります。帯板と外壁のメンテナンスを同時にすれば、1回分の費用で抑えられます

足場の費用を節約して、その代わりに高品質の材料や技術を使用すると、耐久性のある外壁と帯板にできます。メンテナンスに時間と費用をあまりかけなくても、きれいな状態を保てるようになるでしょう。

外壁や屋根がまだ劣化していなくても、近々、外壁や屋根のメンテナンスも検討している人は帯板と同時に行いましょう。

施工会社選びは「ぬりマッチ」を利用する

帯板のメンテナンスは細かい作業が多く、失敗すると劣化は加速します。雨漏りや外壁のダメージにもつながりかねないため、経験や知識が豊富な専門家に依頼するのがよいでしょう。

まずは、費用面やメンテナンス方法、期間などを専門家に相談してアドバイスをもらうのがベストです。

しかし、どの施工会社に相談をすればよいかわからないと悩む方もいるでしょう。

外壁塗装や屋根塗装の施工会社に一括で見積もりを依頼できる「ぬりマッチ」を利用しましょう。1回の入力で、複数の優良な施工会社の見積もりや対応を比較できるので、効率よく相談先を見つけられます。

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外壁の帯板に関するよくある質問

外壁の帯板とは?
1階と2階の外壁を区切るための仕切り板のことです。幕板とも呼ばれており、境界的な役割や美観を目的とした化粧材の役割があります。
外壁の帯板はどういう方法でメンテナンスをする?
軽度の剥がれには、古い塗装や汚れを落とすケレン作業と塗装で対処できます。また、ひび割れがある場合は、表面を平らにするコーキング処理を行います。ただし、帯板が割れたり欠けたりしている場合は、帯板自体を交換する必要があります。

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