外壁塗装中は、塗料のにおいや騒音が気になるだけでなく、知らない人が家の敷地内にいる状態を負担に感じる方もいるでしょう。
本記事で、外壁塗装の日程別に家に来る職人の人数を確認しておきましょう。また、職人の人数によって費用や仕上がりが左右されるのかも詳しく解説します。
外壁塗装で必要な職人の人数は?
ここでは外壁塗装で家に来る職人の人数が具体的にわかるように、日程別に人数の目安をまとめました。
打ち合わせ
外壁塗装の施工に入る前、まずは打ち合わせを行います。打ち合わせの際は営業担当者が1人訪問してきて、塗料の種類や費用、日程などを決めます。
打ち合わせで決まった内容をもとに、職人の人数の配置を決定します。工期が短いほど早く工事を進めなければならないため、職人の人数も増えるでしょう。
1日目:足場の組み立ては3人
外壁塗装を行う前に、足場の組み立てが必要です。
足場を組み立てるには、以下のようにさまざまな作業を行います。
- 足場材の搬入や運搬
- 組み立て
- 飛散防止ネットの設置
さらに高所での危険な作業になるため、3人以上の職人が必要です。
一般的な2階建て住宅であれば、通常1日で作業が完了します。ただし足場の組み立てが困難な狭い立地や建物自体が大きい場合は、3人以上の職人を配置するケースもあるでしょう。基本的には、1日で足場の組み立てが終わるように、職人が配置されます。
2日目:高圧洗浄機による洗浄作業はひとり
足場の組み立てが終われば、次は高圧洗浄機による外壁の洗浄作業です。洗浄作業は、塗料の密着性を高めるために欠かせない重要な作業です。
高圧洗浄機による洗浄作業は、職人ひとりで行うことができます。ただし高所作業となるため、万が一を考えて職人を2人配置することもあるでしょう。ちなみに作業は、約半日〜1日で完了します。
3日目:養生作業はひとり
養生作業も高圧洗浄機による洗浄作業と同様に、職人ひとりで作業することがあります。
養生作業は、塗料が飛散しないように窓や玄関などをビニールで覆う程度の作業です。職人ひとりでも約1日で作業が完了します。
4日目:下地処理は2~5人
下地処理では、古い塗膜をはがしたり、ひび割れをシーリング材で埋めたりします。塗料の密着性を高めてきれいな仕上がりにするために重要な作業です。
下地処理の工程は、建物の劣化状況によって職人を配置する数が変わります。たとえば築年数が15年前後の住宅は、外壁の劣化も少ないので職人も2人程度で済むでしょう。
一方で築年数が30年経過していると劣化が進行しており、下地処理の作業も多くなります。そのため職人も多く配置する必要があり、3人以上となるケースがあります。
5~8日目:塗装作業は2人
塗装の作業は、基本的に2人で行います。外壁塗装は、耐久性を高めて塗料の効果を十分に発揮させるために、下塗り・中塗り・上塗りと3回塗るのが一般的です。そのため約3日かけてていねいに仕上げます。
また乾燥させて塗膜を形成する必要があるため、たとえ職人を増員しても工期は短縮できません。
9日目:足場解体は2~3人
最後は足場を解体して、工事が完了します。足場の解体作業は足場の設置同様に作業が危険で、複数の作業があるため、職人は2~3人必要です。
設置に比べると時間がかからず、約半日で終わるケースが多いです。
外壁塗装の人件費について
外壁塗装にかかる費用の大半は人件費といわれています。ここでは、外壁塗装の費用内訳などを紹介します。
外壁塗装の費用内訳
外壁塗装にかかる費用は、以下の4つです。
- 塗料代
- 人件費
- 足場設置費
- その他
塗料代は、外壁塗装に使用する塗料の材料費です。塗料の種類によって金額が異なるため、抑えることが可能な費用です。ただし一般的に安い塗料ほど耐用年数が短いため、費用対効果を考える必要があります。
また人件費は、職人や営業担当者に支払われる給与などです。
ちなみに一般的な30坪の住宅で外壁塗装を依頼すると、約80万~120万円がかかります。ただし住宅の坪数や形状によって大きく異なるので、あくまで参考として認識しましょう。
人件費
外壁塗装の費用のうち、もっとも費用が高いのが人件費で、ひとり当たり1万5,000〜2万円が相場です。たとえば1日に2人の職人が作業する場合は、3万~4万円かかることになります。外壁塗装の費用の中では、20~30%を占める割合です。
つまり現場で作業する職人の人数を抑えることが、外壁塗装にかかる費用を大きく抑えることにつながります。
工期を極端に短くする場合は、1日あたりの職人も増やす必要があるため、費用が高額となりやすいでしょう。
しかし人件費は施工会社側が決めるため、費用を抑えたい場合は施工会社に交渉しましょう。
事前に費用や家に来る人数を確認しておこう
外壁塗装の人件費を抑えたい場合は、事前に施工会社から費用や職人の人数を確認して価格交渉をしましょう。
施工会社側は費用を安くするとなると、人件費を抑える方法を検討するケースがほとんどです。そのため価格交渉をすると、自ずと人件費を抑えることになります。
ただし後ほど詳しく説明しますが、人件費を抑えると外壁塗装の仕上がりに影響が出るリスクもあるため注意が必要です。
人数によって仕上がりの質や早さに差はある?
職人の人数を減らせば、外壁塗装の費用を抑えられます。しかし職人が少なすぎれば品質の低下や、工期が長くなってしまうといった問題が考えられます。
品質の低下が懸念される
職人の人数を減らすほど、当然ひとりに対する作業量が増えてしまいます。作業量が増えると、品質低下や施工忘れなどのトラブルを招くおそれがあります。
また人数が少なく工期までも厳しいとなると、急いで作業する必要があります。作業量だけでなく時間にも追われてしまうと、さらなる品質低下の可能性が考えられるでしょう。
事故が起こるおそれがある
職人の人数が適正でないと、事故が起こるおそれがあります。たとえば3人で行う作業を2人で行うと、職人は通常よりも急いで作業する必要があります。
技術が高い職人でも、急いで作業すると不注意による事故を引き起こす危険性があります。外壁塗装は高所作業となるため、大きな事故に発展するかもしれません。
手抜き工事の被害にあうリスクも
職人の人数が極端に少ない場合は、手抜き工事をされているかもしれません。
職人の人数を減らすと、通常よりも工期が長くなるのが一般的です。しかし工期の長さも変わらずに職人の人数を減らしている場合、必要な工程を省いているおそれがあります。
また十分な塗料の乾燥時間を置かずに、次の工程に進んでいるかもしれません。すると塗装の寿命が短くなったり、品質が低下したりすることにつながります。
職人の人数よりも技術や実績を重視しよう
外壁塗装の仕上がりの質は、職人の人数よりも技術や実績に左右されます。約10年に一度行う大切なメンテナンスのため、できればやり直しになる事態は避けたいものです。
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外壁塗装の人数に関するよくある質問
- 外壁塗装で必要な人数は?
- 足場の組み立ては3人、洗浄作業と養生作業はそれぞれひとり、下地処理は2~5人、塗装作業は2人、足場解体は2~3人が必要です。ただし工期や建物によって必要な人数は変わります。
- 職人の数によって費用や仕上がりは違う?
- 外壁塗装にかかる費用の大半は人件費といわれています。そのため職人の数を少なくすれば費用を抑えられます。しかし少ない人数で作業を行うと、品質低下や施工忘れなどのトラブルを招くおそれがあります。