付帯部は塗装が必要?部位別の単価や色の選び方

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付帯部は塗装が必要?部位別の単価や色の選び方

屋根や外壁の塗装を施工会社に依頼すると、見積書に「付帯部ふたいぶ」という項目が記載されていることがあります。

付帯部とは、屋根や外壁の一部として取り付けられた部材のことです。見落とされやすいですが、屋根や外壁と同様に、塗装など定期的なメンテナンスが必要です。

ここでは、付帯部の塗装について、部位別の単価や塗料と色の選び方などを具体的に紹介します。

塗装が必要な付帯部は?

付帯部の塗装は、具体的に建物のどの部分に塗料を塗るのでしょうか。付帯部の役割と併せて紹介します。

付帯部塗装の部位と役割

塗装が必要な付帯部は、具体的に次のような部位を指します。

付帯部塗装の部位と役割
付帯部 付帯部の役割
雨樋あまどい 屋根から流れ落ちる雨水を1カ所に集めて排水する
破風はふ 横から吹き付ける風によって屋根の裏側に雨が浸入することを防ぐ
鼻隠はなかく 破風と同じく屋根の裏側に雨が浸入するのを防ぎ、雨樋を取り付ける下地の役割もある
笠木かさぎ 壁上部に取り付け、壁内部に雨水が浸入するのを防ぐ
軒天のきてん 外壁面から外側に飛び出した屋根の裏側にあたる部位で、雨風による外壁の劣化を防ぐ
幕板まくいた 外壁の仕上げが異なる面などに取り付けてデザイン性を高める
フード 給排気口や換気口に取り付け、室内に雨風が侵入するのを防ぐ
配管カバー エアコンの外部配管などに取り付け、配管部の劣化を防ぐ
水切り 外壁を流れ落ちる雨水が土台へ侵入することを防ぐ
付帯部の場所

付帯部の場所

外壁や屋根に関連する部材ですが、本体以外にそれぞれ重要な役割のために取り付けられた部材をまとめて付帯部といいます。

外壁や屋根の本体部分は「1㎡あたり○○円」と面積あたりで塗装費用を求めますが、付帯部塗装は「1mあたり〇〇円」や「1カ所あたり〇〇円」などのように、施工する単位が異なることが多いです。

付帯部塗装の必要性

付帯部に使われている木や樹脂などの素材は紫外線に弱いため、劣化を防ぐために塗料が塗られています。

塗料には耐用年数があり、定期的な塗り直しが必要です。メンテナンスを怠ると、付帯部が破損して雨漏りなどが発生し、建物の構造にまで影響を及ぼします。

表面の塗装は劣化を防ぐ役割があり、付帯部の塗装は本体同様に重要な意味があります。つまり、付帯部の塗装は美観を維持するだけでなく、建物全体を守ることにもつながります

【補足】塗料が塗れない箇所は?

付帯部の中でも、下記のような部位は塗料を塗っても剥がれてしまいます。

  • アルミ製サッシ
  • 樹脂製サッシ
  • ガラス

ただし、これらの部位に使われている素材は耐久性が高く劣化しにくいため、塗装が必要ありません。

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付帯部の塗装にかかる費用

ここでは、付帯部の塗装にかかる費用の目安を紹介します。また、費用を抑えるポイントや見積書のチェック方法も併せて確認しましょう。

部位別単価

付帯部は、使われている素材に適した塗料を選ぶ必要があるため、それぞれ塗装費用が異なります。以下は、部位別に目安の単価をまとめた表です。

付帯部塗装の部位別単価
付帯部 目安の単価(円)
雨樋 (1mあたり)1,000~1,500
破風 (1mあたり)1,000~1,500
または
(1㎡あたり)1,500~2,000
鼻隠し (1mあたり)1,000~1,500
笠木 (1mあたり)1,000~1,500
軒天 (1㎡あたり)1,500~1,800
幕板 (1mあたり)1,000~1,500
フード (1個あたり)500~1,000
配管カバー (1mあたり)1,000~1,500
水切り (1mあたり)1,000~1,500

地域や施工会社によって価格に差があるため、正確な金額を知りたいときは専門家に見積もりを依頼しましょう。

費用を抑えるには外壁や屋根の塗装と同時に行う

付帯部は、屋根や外壁の本体塗装と同時に行うのが鉄則です。

塗装工事はほとんどの場合で足場を設置する必要があり、足場設置費は意外と大きなウェイトを占めます。一般的な一戸建て住宅の場合、約20万~30万円の足場設置費がかかります。

付帯部塗装も足場が必要なケースが多く、外壁や屋根など本体の塗装と別に行うのは合理的ではありません。

本体の塗装と付帯部塗装を分けて行うと、足場の費用が二重にかかります。同時に施工すれば、足場の費用は1回分に抑えられます

塗装見積書のチェック方法

塗装の施工会社に見積もりを依頼すると、見積書が提出されます。見積書には、各工事の内訳と、それぞれの摘要や数量、単価、金額が明記されます。

たとえば外壁塗装の場合は、次のような項目が記載されています。

  • 足場掛け払い
  • 養生費
  • 外壁下地処理
  • 外壁塗装
  • 窓廻りシーリング
  • 幕板塗装
  • フード塗装
  • 雨樋塗装

塗装の部位ごとに、シリコンやウレタン、アクリルなどの使用する塗料の種類が摘要欄に記載されます。さらに、面積や長さ、個数といった数量が明記されます。

見積書で数量を明記せず「一式」と書かれたものは、正確性が欠けています。悪徳な施工会社だと、余分な費用を上乗せしているおそれがあるため、付帯部塗装の内訳をできるだけ細かく説明してくれる施工会社のほうが安心でしょう。

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色や塗料の選び方

一口に付帯部といってもさまざまな部位があり、それぞれ色の選び方や最適な塗料が異なります。ここでは、塗料や色、施工会社を選ぶときの基本的な考え方を紹介します。

付帯部の色

付帯部の色を選ぶときは、2パターンの考え方があります。

  • 外壁や屋根本体と同じ色
  • 本体とは違う色

付帯部を本体と異なるアクセントカラーにして印象を変えると、ポップなイメージになります。

軒天をアクセントカラーにした家

軒天をアクセントカラーにした家

無難なのは、本体と同じ色にして本体に溶け込むようにする方法です。

付帯部が本体と同じ色の家

付帯部が本体と同じ色の家

本体と違う色にする場合でも、同系色にして濃淡を付けるとおしゃれにできます。

同系色でまとめた家

同系色でまとめた家

色選びで参考になる事例は周辺の住宅にたくさんあるので、外出の際や散歩などのときにチェックしておくとよいでしょう。

付帯部の塗料

本体と付帯部とでは素材が異なるので、付帯部の塗料は、本体に使用したものとは異なるのが通常です。

たとえば、窯業系サイディングに使う塗料を樹脂製の換気フードに使うと、短期間で塗膜が剥がれるなどのトラブルが起きます。

屋根塗装の場合は、屋根本体と破風や鼻隠しが同じ素材になることもあり、その場合は塗料も同じものを使用します。しかし基本的には、本体部と付帯部とで塗料が異なると認識しておきましょう。

ただし、屋根や外壁の塗料と耐用年数が近いものを選ぶとよいでしょう。

屋根や外壁の塗装は、塗料の種類によって異なりますが、約10~15年のサイクルで行うことが多いです。付帯部の塗装も同様のサイクルになるような塗料を選ぶと、足場設置費を節約できます。

耐久性の劣る塗料を選ぶと、本体塗装を行う前に付帯部の再塗装が必要になり、足場設置費がかさんでしまいます。

施工会社の選び方

塗装の施工会社は比較的小規模な会社も多く、なかなか優良な施工会社を見つけるのは困難です。

選択肢として、新築したときのハウスメーカーや工務店に依頼する方法もあります。しかしこの場合、実際に工事をするのは下請けの塗装業者で、工事管理に関する費用が余分にかかってしまう可能性が高いです。

費用面では施工会社に直接依頼するほうが安くすみ、さらにコミュニケーションが直接取れるので間違いが少ないでしょう。

数多くの施工会社の中から自分にぴったりの依頼先を見つけるには、外壁塗装と屋根塗装の一括比較サイト「ぬりマッチ」を活用しましょう

ぬりマッチは、全国の施工会社が加盟しており、依頼者の物件に応じて見積もり依頼できる施工会社が数社リストアップされます。

付帯部のみの塗装を検討している方でも、無料で外壁や屋根の塗装と併せて見積もりを出してもらえます。

各社の見積もりを比較して、以下の点に注意しながら最終的にどの施工会社に依頼するのかを決定します。

  • 経営者や職人さんの人柄が把握できるか
  • 経験年数や施工実績を公表しているか
  • 見積書の内容が細かくわかりやすく記載しているか
  • これまでの施工事例を教えてもらえるか

見積金額が安い施工会社がよいとは限らないため、総合的に判断しましょう。

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付帯部の塗装に関するよくある質問

付帯部を塗装するとどういう効果がある?
付帯部に使われている木や樹脂などの素材は紫外線に弱いため、メンテナンスを怠ると付帯部が破損して雨漏りなどが発生し、建物の構造にまで影響を及ぼします。そのため、付帯部の塗装は美観を維持するだけでなく、建物全体を守ることにもつながります。
塗装が必要な付帯部ってどこ?
雨樋、破風、鼻隠し、笠木、軒天、幕板、フード、配管カバー、水切りなどの付帯部は塗装が必要です。反対に、アルミ製サッシや樹脂製サッシ、ガラスは塗料を塗っても剥がれてしまうため塗装が必要ありません。

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