【一覧表】外壁材の全種類を比較!構造別に適した外壁材を選ぼう

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【一覧表】外壁材の全種類を比較!構造別に適した外壁材を選ぼう

外壁材には、サイディングや金属板、コンクリート、スレートなどのさまざまな種類があります。種類によって耐久性やメンテナンス性、コストなどに大きな差がありますが、建物の構造によって選べる外壁材は異なります。

外壁材の代表的な種類を建物の構造別に紹介するので、自分のお気に入りを見つけてみましょう。また、選択肢が多くて悩んでいる方向けに、具体的な選び方も解説します。

構造によって適した外壁材の種類は違う!

建物の構造によって、どの外壁材を選ぶかの選択肢は絞られます。

たとえば、以下のようなイメージです。

  • RC(鉄筋コンクリート)造の建物にサイディングは使用しない
  • 木造の建物にコンクリート打ちっ放しは使用しない

技術上、RC造へのサイディング、木造への打ちっ放しは可能ですが、経済性の観点から無駄が多い構造となるため、選ばれません。

それぞれの構造に適した外壁材を選ぶことで、コストパフォーマンスの高い建物が実現します

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RC造向け!外壁材の種類

RC造に適した外壁材は、主に以下の4種類です。

  • コンクリート打ちっ放し
  • 塗り壁
  • タイル貼り
  • 石貼り

コンクリート打ちっ放し

コンクリート打ちっ放し

コンクリート打ちっ放し

RC造は、外壁材が建物を支える構造材のひとつという特徴があります。RC造の構造材であるコンクリートをむき出しにして壁にするのが、コンクリート打ちっぱなしです。

コンクリート打ちっ放しにすると、スタイリッシュな印象を与えられます。見た目の印象で好みが分かれることがありますが、建築家が多用しており、人気が高まっています。

塗り壁

塗り壁

塗り壁

コンクリートの上に、職人がコテなどを使って壁土や漆喰しっくいを塗る方法があります。これを、左官仕上げといいます。

壁土
土にわらや砂を混ぜたもの
漆喰しっくい
消石灰にのりや繊維を含んだ麻を混ぜたもの

壁土や漆喰しっくいを施工すると、コンクリートの堅固なイメージを和らげる効果があります。また、コンクリートの表面を壁土や漆喰しっくいで覆うため、耐久性も向上します。

タイル貼り

タイル貼り

タイル貼り

コンクリート上に、モルタルによってタイルを貼り付ける工法があります。タイルは土を高温で焼き上げて作られており、非常に耐久性の高い材料です。

最近では、タイルを貼り付けるためのモルタルが劣化することが分かってきたため、モルタルの代わりにステンレスなどの金物を使用してタイルを貼り付ける工法があります。

コンクリート自体も耐久性が高く、耐久性の高いタイルを貼り付けると、ほとんどメンテナンスの不要な外壁が実現します

石貼り

石貼り

石貼り

タイル貼りと同じように、コンクリート上にモルタルやステンレス金物などを使用して石を貼り付けていく工法です。

石はタイルよりも耐久性が高く、メンテナンスフリーな外壁材です。ただし、コストが最も高くなる傾向があります。

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木造・鉄骨造向け!外壁材の種類

RC造は外壁材が建物を支える構造材のひとつですが、木造や鉄骨造は、外壁材と構造材は別で構成されているのが特徴です。

たとえば、RC造は外壁材を取り壊すと建物も崩壊します。一方、木造や鉄骨造は外壁材を取り壊しても建物に影響はありません。

そのため、木造や鉄骨造の外壁材は、建物を支える構造的な役割ではなく、雨風を防ぐ役割を持っています。

RC造に適した外壁材は、主に以下の5種類です。

  • サイディング
  • ALC
  • セメント板
  • スレート
  • 金属板

さらに、これら外壁材の上に、以下の表面材料を重ねる場合があります。

  • 塗り壁
  • タイル貼り
  • 石貼り

サイディング

サイディング

サイディング

サイディングは、工場で薄い板状にパネル化された外壁材です。流通量が多く種類も豊富で、比較的安価なため、木造の建物で最も多く採用されています

サイディングを取り扱う主要メーカーは、以下のとおりです。

サイディングは、表面材芯材の複層で構成されています。表面材にはセメントや金属が使用され、芯材にはセメントや断熱材が使われます。

それぞれの組み合わせによって、主に以下の4種類に分類されます。

  • 窯業ようぎょう系サイディング
  • 金属系サイディング
  • 樹脂系サイディング
  • 木質系サイディング

窯業ようぎょう系サイディング

窯業ようぎょう系サイディングは、セメント、ケイ酸質材料、繊維質材料、混和材料を主原料としています。

表面の形状を自由に作れるため、タイル調や石調、木目調など多くのバリエーションがあります。

セメントが主原料のため、衝撃や経年劣化によりひび割れが発生するおそれがあります。そのため、表面のデザインに合わせて表面塗装を施します。表面塗装はセメントや繊維質材料の劣化を防止する役割があり、定期的なメンテナンスが必要です。

金属系サイディング

金属系サイディングは、表面材としてガルバリウム鋼板やアルミ、ステンレスなどの金属を使用し、芯材として断熱材を組み合わせた外壁材です。

窯業ようぎょう系サイディングと違い、金属系サイディングは金属と断熱材でできているため、ひび割れの心配がありません。

金属の欠点はサビです。サビが発生しないように、定期的な塗装などのメンテナンスが必要です。しかし、サビにくいアルミやステンレスを選べば、長期にわたりメンテナンス不要にできます。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは塩化ビニル樹脂が主原料の外壁材で、以下のような特徴があります。

  • 形状を自由に作れる
  • 軽量
  • ひび割れが発生しにくい
  • コストを抑えられる

ただし、窯業ようぎょう系サイディングに比べて、製造している会社が少ないため、バリエーションも限られています。

木質系サイディング

木質系サイディングは、セメントと木質チップが主原料の外壁材です。木質チップを使用することで、断熱性の向上と耐凍害性たいとうがいせいを期待できます。また、木質チップには、通常破棄される小径木しょうけいぼく間伐材かんばつざいが利用でき、環境に配慮した外壁材であるといえます。

なお、小径木しょうけいぼくは、一般的に丸太などで細いほうの切り口が14cm未満の木です。間伐材かんばつざいは、森林に生えている木の量を調整するために切られた、つまり間伐された木のことです。

窯業ようぎょう系サイディングと同じように表面の形状を自由に作れるため、バリエーションが豊富です。

しかし、セメントが主原料のため、窯業ようぎょう系サイディングと同様に定期的に表面塗装を塗り替える必要があるでしょう。

ALC

ALC

ALC

ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート)」の略称で、約10cmの厚みがある軽量なコンクリートパネルの外壁材です。

ALCを取り扱う主なメーカーは以下のとおりです。

木造の住宅だけでなく高層ビルでも使用されており、建築全体の外壁材としてはポピュラーな外壁材です。ただし、コストがサイディングに比べて高いため、住宅で採用されるケースは少ない傾向があります。

高層ビルでよく使われる主な理由は、以下のとおりです。

  • 施工がしやすい
  • 断熱性が高い
  • 耐火性が高い

セメント板

セメント板は、名称のとおり、セメントが主原料の外壁材です。

主に、以下のような商品があります。

耐火性や耐久性、施工のしやすさが優れた外壁材で、ALCと同様に住宅だけでなくビル建築での使用が多く見受けられます。

しかし、断熱性が低いため、空調が必要な居室では、外壁材の内側に断熱材を別で施工する必要があります。

スレート

スレート

スレート

スレートは、天然スレート人工スレートの2種類あります。現在では天然スレートはほとんど使用されておらず、人工スレートが主流です。

人工スレートは、セメントと繊維を主原料とした薄い板を波形状にして強度を持たせた外壁材です。波形状にすることで材料が薄く作れるため、軽量にでき、コストを抑えられます。また、耐火性があるのが特徴です。

波形状のスレートには、以下の3種類があります。

  • 大波スレート
  • 中波スレート
  • 小波スレート

波の大きさや幅は大波スレートがもっとも大きく、小波スレートがもっとも小さいです。中波スレートは、その中間です。

スレートは工場や倉庫に使用されてきたイメージから、あまり住宅では使われません。

金属板

金属板

金属板

金属板は鉄やアルミ、ステンレスなどの金属でできた外壁材です。

金属系サイディングが金属と断熱材を組み合わせているのに対して、金属板は金属の1枚だけで構成されています。

金属板には、以下のような種類があります。

  • 鋼板(ガルバリウムやめっき鋼板など)
  • アルミ板
  • ステンレス板
  • チタン板
  • 銅板

軽量でひび割れの心配がありませんが、サビやすい弱点があります。サビを防ぐには、定期的な表面塗装の塗り替えが必要です。

そのほかの塗り壁・タイル貼り・石貼り

木造や鉄骨造の外壁材としては、サイディング、ALC、セメント板、スレート、金属板ですが、これらの外壁材の上から塗り壁やタイル貼り、石貼りを施すことがあります。

たとえば、サイディングの上に左官による塗り壁をする商品※1や、セメント板の上からタイル貼りをする商品※2などがあります。

注意点としては、塗り壁やタイル貼り、石貼りだけでは雨風を防ぐ外壁材として成立しないことです。それらを施すための下地として、外壁材は必須です。

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外壁材の比較一覧表

前述した外壁材を耐久性・メンテナンス性・コストの観点で比較すると、以下のように評価できます。

外壁材の比較一覧表
構造 外壁材の種類 耐久性 メンテナンス性 コスト その他特徴
RC造 コンクリート打ちっ放し デザイン性が高い
塗り壁
タイル貼り × 高級仕様
石貼り ×
木造・鉄骨造 サイディング 種類が豊富
ALC 主にビル用
セメント板
スレート 主に工場用
金属板 サビに注意
塗り壁(サイディング下地) × 下地材が必要
タイル貼り(セメント板下地) ×
石貼り(セメント板下地) ×

補足

  • 評価:高い順に、◎・〇・△・×
  • 耐久性:高いほうが評価が高い
  • メンテナンス性:メンテナンス頻度が少なくて済むほうが評価が高い
  • コスト:イニシャルコストを抑えられるほうが評価が高い

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外壁材の選び方

外壁材を選ぶときは、以下の手順で選択肢を絞りましょう。

  1. 建物の構造に適した外壁材の種類を選ぶ
  2. 見た目が好みの外壁材を選ぶ
  3. 耐久性・メンテナンス性・コストなどの性能面を比較する

また、複数の施工会社に相談して決めることをおすすめします。

1:建物の構造に適した外壁材の種類を選ぶ

まずは、建物の構造に適した外壁材の種類を選定します。

RC造であればコンクリート打ちっ放しや塗り壁、タイル貼りなどが候補です。木造や鉄骨造であればサイディングやALC、セメント板などが候補として挙がります。

これから新築する場合は最初に外壁の種類を決めて、その次に建物の構造を決めるケースもあります。

コンクリートの打ちっ放しにしたい場合は、RC造が最も合理的です。また、外壁をサイディングにしたい場合は、木造が向いています。

建物全体で考えた場合は、木造のほうがRC造より安く建てられます。コストを優先する場合は、木造で選べる外壁材がおすすめです。

2:見た目が好みの外壁材を選ぶ

外壁材は、建物の外観の印象を大きく左右します。また、毎日見ることになるため、見た目の好みは非常に重要です。

ハウスメーカーやビルダー、工務店の多くは、性能面やメンテナンス性、施工のしやすさ、コストを優先し、サイディングをすすめます。実際、戸建住宅の8割以上がサイディングであるといわれています。

サイディングの中にも窯業ようぎょう系や金属系など種類が豊富にありますが、外壁材は金属板やセメント板、塗り壁やタイルなど、ほかにも多くの種類があります。そのため、どれが一番好みの見た目かを確認したうえで選びましょう。

3:耐久性・メンテナンス性・コストなどの性能面を比較する

見た目の好みで外壁材をいくつか選定できたら、次に耐久性・メンテナンス性・コストの観点で選定を進めます。

耐久性の観点では、外壁材がどの程度の寿命であるかを検討します。コンクリートであれば、60年以上の耐久性がありますが、窯業ようぎょう系サイディングはその半分の約30年です。もちろん、耐久性が高いほうがよいですが、コストと天秤てんびんにかけながら検討を進めます。

次にメンテナンス性です。劣化を抑えるために塗り替えなどのメンテナンスが、どの程度の周期で必要な外壁材かを比較検討します。

また、最初にかかるイニシャルコストも重要な選定ポイントです。

これら耐久性・メンテナンス性・コストを横並びに比較検討し、どの項目に重きを置くかは、考え方によって異なります。

たとえば、とにかく耐久性を重視するのであれば、イニシャルコストは最も高くなります。ただし、メンテナンス頻度が低く抑えられ、ランニングコストは低く抑えられます。

逆に、初期投資を最も安く抑えたい場合は、イニシャルコストの最も安い外壁材を選定します。しかし、メンテナンス頻度が高く、ランニングコストは高くなる可能性が高まります。

複数の施工会社に相談する

外壁材は種類が多いためすべてを調べて比較検討するのは困難です。外壁の施工会社へ相談するのがおすすめです。

ただし、施工会社によって得意分野は異なり、職人が手作業で完成させる塗り壁には対応していない会社もあります。

そのため、必ず外壁塗装・外壁工事の一括見積もりサイト「ぬりマッチ」を利用して、1社だけでなく複数社の意見を聞きましょう。効率的に複数社の意見を聞けるだけでなく、価格も簡単に比較できます。

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