外壁の塗り替えについてわかりやすく解説!色選びのポイントや塗り替えが必要かの判断基準

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外壁の塗り替えについてわかりやすく解説!色選びのポイントや塗り替えが必要かの判断基準

家の外壁は、約10年に一度の定期的な塗り替えが必要です。塗り替えることで外観が美しくなるだけではなく、遮熱や耐熱、防水といった効果を高められます。

詳しい効果や塗り替えが必要かの判断基準など、外壁の塗り替えに必要な基礎知識についてわかりやすく解説します。また、色選びのポイントも紹介するので、おしゃれで暮らしやすい家を実現しましょう。

外壁の塗り替えで得られる効果

外壁は約10年ごとにメンテナンスが必要といわれていますが、塗り替えることで得られる効果は主に以下の5つです。

  • 外観が美しくなる
  • 遮熱や耐熱の効果が高まる
  • 防水機能を維持できる
  • 外壁の劣化を抑えられる
  • 資産価値を守れる

ここからは、それぞれについて細かく解説します。

外観が美しくなる

塗り替えることで、新築時のような美しい外観を取り戻せます。さらに、外壁をこれまでと違った色にすれば、新たな雰囲気を楽しめるでしょう。

外壁は厳しい環境下にさらされることで劣化します。劣化すると新築時の状態に比べ、古く暗い印象になります。

塗装してから10年以上経過し、塗装の剥がれや色褪せが目立つようになってきたら塗り替えのタイミングです。

遮熱や耐熱の効果を高める

遮熱や断熱の効果を高めるメリットがあります。遮熱とは、直射日光を反射させて室内の温度を上げないようにすることで、断熱とは外の暑さや寒さを室内に伝わりにくくすることです。

遮熱性能に優れた塗料は太陽光を反射してくれます。太陽光を反射させると、外壁の表面温度が上がりにくくなります。外壁に熱が溜まらなくなるため、室内への熱の侵入を防いでくれます。

また、断熱性能に優れた塗料は熱伝導を抑えてくれます。熱伝導とは、高い温度から低い温度に変わる現象のことです。つまり、塗料によって断熱性を高めた外壁は外からの熱が室内に伝わりにくくなります。夏は室内の涼しさを、冬は室内の暖かさを保つ効果が期待できます。

なお、遮熱性能は断熱性能のように室内の温度を逃がさないといった効果は期待できません。価格も断熱性能のほうが高くなりますので、注意しましょう。

防水機能を維持できる

外壁の塗り替えは防水機能を維持するうえでも重要です。防水機能が高い塗料を塗ることで外壁のうえにできた塗膜が、雨水や湿気から外壁材を守ってくれるためです。

経年劣化によって、塗料の防水機能は低下します。防水機能が低下すると、雨水や湿気が外壁に溜まりやすく外壁の劣化の進行を早める原因となります。

また、外壁の劣化が進むとひび割れが発生して、柱などの重要な構造体まで劣化させてしまいます。構造体が劣化してしまうと、建物全体の耐久性を損ねるおそれがあります。

外壁の劣化を抑えられる

外壁塗装は雨水や湿気だけでなく太陽光によっても劣化します。特に、紫外線による外壁への影響は大きく、紫外線を受け続けることで酷く劣化するおそれがあります。

紫外線による代表的な劣化は以下のとおりです。

  • チョーキング現象
  • 塗装の色褪せ
  • 外壁材のひび割れ
  • 塗装の剥がれ

紫外線は塗料に含まれる顔料を分離させます。顔料が分離することで、外壁の表面に白い粉が吹き出すチョーキング現象が起こってしまいます。また、顔料の分離は塗装の色褪せの原因にもなるため、家の見栄えを悪くします。

顔料を含まない塗料を用いるクリア塗装では、チョーキング現象が起こりません。関連記事から、クリア塗装についてご確認ください。

なお、南側にある外壁だけ色褪せが目立つことがあります。これは、南側がもっとも多くの紫外線を受けるからです。紫外線の影響を受けた塗装は、塗り替えましょう。

資産価値を守れる

外壁塗装は資産価値を守ることにつながります。塗装して外観の見た目や外壁の機能性、耐久性を新築時と同様に維持できれば、建物の寿命を延ばせるためです。

また、定期的に塗装工事を行った住宅は塗装していない住宅に比べ資産価値が上がります。将来的に住宅を売却する際に高く売れる可能性もあるでしょう。

さらに、長く住み続ける場合にメンテナンス費用を抑えられるといったメリットがあります。定期的に外壁塗装をしていない住宅は、雨漏りや外壁の劣化など深刻な被害が発生します。すると外壁塗装以外の工事が必要となるため、工事費用が莫大になってしまうのです。

定期的に塗装することは、資産価値を守ることやメンテナンス費用を抑えるのに効果的です。

外壁の塗り替えが必要かの判断基準

外壁の塗り替えのタイミングを判断する基準は、以下の3つです。

  • 10年経過しているか
  • 雨漏りや外壁のシミがあるか
  • 外壁のチョーキングや剥がれがあるか

10年経過しているか

家を完成してから、もしくは前回外壁を塗り替えてから10年たっているかどうかがポイントです。

ここ数十年前より、日本の外壁はサイディングや金属板などの工業製品が主流となりました。これらは塗装が不要だと思うかもしれませんが、表面の塗装が外壁材の寿命に影響を与えています。

塗料のグレードにもよりますが、一般的には約10年で効果がなくなり、塗り替えが必要といわれています。グレードの低い塗料であれば5〜7年、グレードの高いものでも8〜15年が目安です。

グレードの高い塗料でも、10年経過しているなら、あと数年の間で塗り替えを検討する必要があるでしょう。

雨漏りや外壁のシミがあるか

雨漏りは、外壁が劣化して室内まで雨水が浸入してきているサインです。すみやかに屋根と外壁の劣化調査と補修を専門家に依頼する必要があります。

雨漏りは最もわかりやすい塗り替えのサインではありますが、雨上がりに外壁にシミがある場合は、雨漏り直前のサインかもしれません。雨が外壁に浸透しているため、塗装の効果がなくなっている、または塗装にひび割れや剥がれが生じているといえます。

具体的な見分け方としては、雨上がりに外壁を遠くから観察し、部分的に色が濃くなっている部分がないかを確認しましょう。

外壁のチョーキングや剥がれがあるか

外壁塗装は、雨や太陽の紫外線が当たりやすい場所などが局所的に劣化するケースがあります。また、施工不良により、塗膜が部分的に薄くなってしまい劣化が早まる場所もあります。

外壁のチョーキングや剥がれが発生しているかどうかを確認してみましょう。 チョーキングとは、外壁を素手でさわり指に白い粉が付着する現象のことです。塗装が紫外線などを継続的に受けて劣化し、塗装の効果がなくなりかけているサインといえます。

また、外壁に近づいてよく見たときに、浮きや細かなひび割れがあり剥がれ始めている場合も寿命が来ている証拠です。

外壁の塗り替えにおける色選びのポイント

外壁の色は家の印象に影響を与えるだけでなく、周辺や暮らしやすさにまで影響を与えます。そのため、自身の好みだけでなく、総合的に判断する必要があります。

外壁の塗り替えにおける色選びのポイントは以下の5点です。

  • 周辺になじむかを確認する
  • 室内への影響を考慮する
  • 大きなサンプルでカラーシミュレーションをする
  • 汚れの目立ちやすさ
  • 外壁以外の色との組み合わせ

周辺になじむかを確認する

よくある失敗例は、自分の好みだけで色で選んでしまい、街で浮いた存在となってしまうことです。

もちろん住まい手の好みもあるため、すべて近隣の住宅と同じ色にする必要はありません。しかし、飛びぬけて景観を変えるような色になっていないかは検討する必要があるでしょう。

昨今の日本の住宅は、外壁にサイディングや金属板などの工業製品がよく使われており、土や木などの自然系の色以外も見受けられます。

しかし、そんな中でも日本人になじみのある自然系の色を中心に、少しアレンジを加えてオリジナリティのある色が選ばれているようです。

土や木などの自然系の色は、街によい影響を与えるだけでなく、植栽の緑や青空がきれいに映える効果もあります。

室内への影響を考慮する

外壁は面積が大きいため、太陽や雨風など自然からの影響を受けやすいです。

太陽の熱を吸収しやすい濃い色を選ぶと、建物に熱が蓄積し、室内のエアコンの効きが悪くなります。その結果、光熱費への影響もあるでしょう。

濃い色を選んだ際は、熱を反射する遮熱系の商品を検討することをおすすめします。

大きなサンプルでカラーシミュレーションをする

外壁の塗り替えを検討したら、必ず大きなサンプルでカラーシミュレーションをしましょう。

外壁は面積が大きいため、小さなサンプルで見る色と外壁に塗った色はかなりイメージが異なります。実際、これが原因で塗り替えに失敗した人は多いようです。

できるかぎり大きなサンプルを準備するように施工会社へ依頼し、できれば現地に行って光を当ててみましょう。朝と昼、夕方でそれぞれ異なる見え方を確認したうえで色を選定するのがおすすめです。

汚れの目立ちやすさ

外壁は外気にさらされ、太陽の紫外線による色あせや雨だれの汚れなどが必ず発生するものです。

レンガや土壁、板張り、打ちっ放しなどは、汚れてもあまり目立たず、汚れていくうちに、より味わい深くなる素材です。自然が作り出す色の濃淡が入り交じり、ある程度の汚れは許容できるでしょう。

一方、均一な白い外壁は、少しの汚れも許容しない完璧主義感があります。塗りたては非常に美しいですが、時間がたてば汚れが目立ってきます。

均一な白い外壁にしたい場合は、以下のような工夫が必要です。

  • 深いひさしを設置して紫外線や雨が当たりにくいようにする
  • 汚れを光と雨で流す光触媒機能がある商品を選ぶ

家の外壁とは、これから先何十年と長い期間付き合っていくことになります。汚れが目立ちにくい素材か、色の濃淡があるか、均一な色を選ぶならどの商品か、などを見極めることが重要です。

外壁以外の色との組み合わせ

外壁には、窓サッシや玄関ドア、ひさしとい、ウッドデッキなどのさまざまな色が隣り合わせにあります。外壁だけを好きな色にしても、ほかの色との組み合わせが悪ければ、全体の印象はよくありません。

そのため、総合的に色彩を確認し、塗り替える色を選定する必要があります。

外壁に隣り合う窓やといなどの色の組み合わせは、なかなか想像するのが難しいため、専門家にアドバイスをもらったり、家の立体的な絵、パースの作成を依頼したりしましょう

外壁の塗り替えの流れ

外壁塗装の様子

いざ外壁の塗り替えを始めるとなると、どのような流れで進んでいくのか気になるでしょう。

そこで、以下に外壁の塗り替えの流れについて解説します。

施工会社の決定

まず、塗装をどの施工会社へ依頼するのか選定します。選定する際は複数の会社を比較する相見積もりがおすすめです。

相見積もりすると費用相場を把握できるため、相場からかけ離れた金額を提示する会社かどうか判断できるでしょう。当メディアが運営するぬりマッチなら複数の施工会社へ無料で見積もり依頼と相談ができますので、ぜひご利用ください。

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塗装プランの決定

施工会社が決まれば塗装プランの打ち合わせに進みます。打ち合わせの際は現状の悩みや色のイメージを聞かれるので、事前に準備しておくとスムーズです。

たとえば、室内が暑くなりやすいので改善したいと相談すると、遮熱性能のある塗料を紹介されます。また、色のイメージをある程度固めておくと次回の打ち合わせの際に塗料サンプルをもらえることがあります。実物を見て判断できるので、色を決めやすくなります。

近隣に挨拶回り

使う塗料が決まったら、近隣に挨拶回りをします。工事に必要な足場を設置する際の騒音で、近隣の住民に迷惑をかけてしまうためです。

また、敷地が狭いと足場の部品を運ぶ工事車両が道を塞いでしまうケースもあるためです

足場の設置後に塗装工事

足場の設置が完了すると、ようやく施工に入ります。塗装工事の主な流れは以下のとおりです。

  1. 高圧洗浄によって外壁の洗浄
  2. 下地・コーキング処理
  3. 塗装下塗
  4. 塗装中塗
  5. 塗装上塗
  6. 足場の解体及び周辺の清掃

外壁塗装にかかる日数は、約7~10日間といわれています。ただし、建物の規模や天候によって左右されるため、1カ月以上かかる場合もあります。

工事が完了したら塗り残しや色のムラがないかなど、仕上がりを確認しましょう。もし、完了検査で不備が見つかれば施工会社に手直ししてもらます。

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